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2019年6月11日 (火)

「歴史秘話ヒストリア チャップリン暗殺計画」その5/映画「独裁者」の制作は批判された

  

今日は令和元年6月11日。

  

昨日の6月10日は、気になる日です。

こんなことを書いた年もあります。↓

ここでも道草 1913年・1944年6月10日(2013年6月10日投稿)

特に1944年6月10日は、フランスのオラドゥール村での

ドイツ軍による虐殺があった年でした。

6月10日になると思い出します。

そのドイツ軍の最高司令官がヒトラーでした。

  

チャップリンは、1年半の世界周遊の旅で、

ヨーロッパに台頭するファシズムを肌で感じました。

日本では、あわよくば暗殺されるような危機を脱しました。

世界が軍国主義に傾いていることに、

気づかざるを得なかったと思います。

  

  

世界旅行を終えたチャップリンは、

新たな作品づくりに取り掛かりました。

その作品には、世界旅行で見聞したことが、

色濃く出ていた名作でした。

ここで年表を示します。

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モダン・タイムス」(1936年)

ナレーター:物語の舞台は、とある工場。

  チャップリン扮する主人公は、機械に翻弄されます。

  ある時は、歯車に機械ごと巻き込まれ・・・・

  またある時は全自動食事マシーンの実験台にさせられます。

  チャップリンは、幸せをもたらすとされた機械文明に

  疑問をなげかけ、本当の豊かさとは何かを問いました。

   

 

しかし、この頃、秘書の高野虎一とチャップリンは

袂を分ちます。

チャップリンの恋人ポーレット・ゴダードと高野が

対立したことでした。

彼女の浪費癖を注意したことで、

チャップリンと決裂してしまったのです。

女性が入ると厄介です?

高野虎一は、チャップリンのもとを去ります。

  

  

1938年3月 ナチスドイツ オーストリア併合。

ナチスドイツは、人種差別政策を掲げ、ユダヤ人迫害を

さらに強化します。

世界市民として、自由と平等を信念とするチャップリンには、

許しがたい行いでした。

1939年9月 遂に第2次世界大戦が始まります。

その8日後!チャップリンは新たな映画の制作を開始します。

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その映画は・・・

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独裁者」(1940年)

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ナレーター:チャップリン演じる主人公は、

  ヒトラーをモデルにした独裁者ヒンケル。

  そしてヒンケルにそっくりなユダヤ人理容師の

  一人二役でした。

  映画「独裁者」の制作は茨(いばら)の道となります。

  ヒトラーを風刺する内容に、厳しい批判が相次いだのです。

市民:「正義のためにだけに戦っている指導者に対し、

  ずうずうしく、心を突き刺す行い」

ナレーター:第1次世界大戦に敗れたドイツを、

  またたく間に強国に押し上げたヒトラーを、

  アメリカではその手腕を評価する声が少なくありませんでした。

  それでもチャップリンは、おのれの信念を決して曲げません。

   

Rimg1929

ヒトラーは、笑いものにされなければならないのだ

                 (チャップリン)

  

   

アメリカ国内に、ヒトラーの手腕を評価する声があったことが

驚きです。

その時代にいたとしたら、そう思えたのでしょう。

時代の雰囲気の怖さです。

チャップリンの世界旅行が、見誤らせなかったのでしょう。

見聞は大事なのです。

この背景は、映画「独裁者」を見せる時の解説に加えたいです。

  

「独裁者」のパンフレット?

制作は批判されましたが、

映画上映は多くのお客さんを呼びました。

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映画のシーンです。

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「私たちは皆、お互いを助けたいと思っている。

人間とはそういうものだ」

「他人の不幸によってではなく

お互いの幸福によって支えあって生きたい」

「私たちはお互いを憎んだり

軽蔑したりしたくない」

そう思う。人間は人助けをしたいと思っている動物だと

私も思いたい。

9年前の記事が思い出されました。

ここでも道草 まだやる「世のため人のため」(2010年2月24日投稿)

 

さらには次の記事までたぐってみたい。

ここでも道草 「鍛え・育てる」抜粋その3 行動してこそ「力」が付いていく(2009年9月4日投稿)

  

袂をわかったチャップリンと高野虎一のその後は、

ブログでは省略します。

2人ともいい人生を歩んでいます。

  

  

 

   

 

私の心の病は、自己嫌悪の穴に

落ち込んでいってしまう可能性のあるもの。

ブログを書くことで、知的好奇心が

私を地上に引き上げてくれます。

 

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