「THE世界遺産 アイスランド」その6/スルツェイは生き物の楽園へと・・・
今日は令和元年5月20日。
前投稿に引き続き、「アイスランド」を教えた
授業のことを書いていきます。今回がラスト。
使った教材映像は2012年11月4日放映の
「THE世界遺産 アイスランド」です。
スルツェイ島が生まれた時、大地は1000度以上あり、
死の世界でした。
科学者たちは、島に生命が確認できた時には、
克明に記録していきました。
ナレーター:島には風に乗り、海流に流され、
さまざまなものが流れ着くのです。
島の誕生から2年。
一番初めに定着したのは、砂地に生える
シーロケット。
塩分や乾燥に強い1年草の花が咲いたのです。
「溶岩の大地には、まず苔などが定着する。」
そんな常識も、火山灰の島は変えました。
1967年には、ハマハコベが海辺に群生します。
初めて上陸した多年草でした。
拡大レンズで見てみると、この島で生き抜けた理由がわかります。
葉は厚く、砂地での乾燥に耐えます。
寄り添うことで、強い潮風から身を守る。
そして、種は真ん丸。
転がりやすく、火山灰の窪みに落ちて、発芽するのです。
今、ハマハコベは、島中に勢力を広げています。
草原が生まれると、カモメが海を渡ってきました。
そして、1970年。
草をちぎり、巣作りを始めたのです。
カモメがやってくると、糞などの排泄物が、やせた土地に
天然の肥料を与えます。
新たな植物を育む土壌を作りました。
溶岩の穴をのぞくと、フルマカモメの卵がありました。
ふつうは崖で産卵する彼ら。
天敵がいないため、平地で巣作りできるのです。
(フルマカモメのひな)
科学者:小さな羽が生えてきていますね。
あと数週間で飛び始めるでしょう。
ナレーター:島が生まれて50年。
スルツェイは生き物の楽園へと姿を変えようとしています。
風は、また一つ植物を運びました。
小さな柳、初めて根づいた木です。
この木が育つとき、一つの命の輪が広がります。
今回の話は、ある絵本を思い出します。
「生物が消えた島」(田川日出夫:文/松岡達英:絵/福音館書店)
100年前、大噴火によって生物が死に絶えたクラカタウ島。
やがてその島に生物が移住してきた。
どこから?どうやって?世界中の生物学者を驚かせた
現代の「天地創造」の物語。
お薦めの絵本です。
ラストと言いつつ、まだつづく。
番外編を書きたい。
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