シリーズ真田丸8.「生物学レベルの戦国」「目線を下げる」その2
今日は2月6日。
大河ドラマ「真田丸」の視聴率がだんだん低下してきたと、
Yahoo!ニュースで見かけました。
面白いと思うけどなあ。
まだ始まったばかり。これからですよ。
以前の投稿で、
「城に竹束が置いてある映像は、大河ではたぶん初めて」
と引用しました。
※参考:ここでも道草 シリーズ真田丸5.竹束も見逃していました(2016年1月17日投稿)
「本能寺の変」に関する映像を調べていたら、
2006年6月11日放映の大河ドラマ「功名が辻 23 本能寺」で
お城ではないけれど、竹束が出てきました。
本能寺にいる織田信長を攻める明智光秀軍が
竹束を出してきました。
織田信長(舘ひろし)が登場して、迫りくる明智軍に発砲。
信長は次々に竹束の縄を鉄砲で切断して、竹束が散乱させます。
ドラマです!
「功名が辻」で足利義昭を演じていたのが三谷幸喜さんでした。
信長が死んで大喜びをしているシーンです。
その三谷幸喜さんのインタビュー記事の引用の続きを書きます。
前回はここ↓
※ここでも道草 シリーズ真田丸7.「ふざけて書いているわけではない」「目線を下げる」(2016年1月31日投稿)
引用元の本は「NHK大河ドラマ・ストーリー 真田丸 前編」(NHK出版)です。
「目線を下げる」が出てくる文章です。
この時代を描くにあたっては、
もちろん基本的なことは知っていましたが、
改めて勉強をし直しました。
改めて資料を読み込み、いちばん感じたのは、
当たり前なんだけど、現代の尺度で当時を見てはいけないということ。
そういう意味では、幕末のほうがはるかに書きやすい。
まだ今と地続きのような気がしますから。
戦国は全くの別世界。
善悪の基準一つ取っても、今とはぜんぜん違う。
例えば、側室問題。
信繁には側室がたくさんいましたが、
それも現代人には、ひっかかるところ。
でも、当時は当たり前だったんですよね。
今回は、信繁を描くうえで側室は避けて通れないので、
きちんと描くつもりですが、そのうえで、視聴者が見ても、
違和感のないような描き方をしたい。
その辺のさじ加減が難しいです。 (133p)
長澤まさみさん演じる「きり」も、真田信繁の側室です。
「戦を終わらせ、平和な世の中を作るぞ」的な会話も、
今回はあえて避けるつもりです。
戦国の人々は、明日は死ぬかもしれない状況で、
毎日を死に物狂いで生きていました。
人生観も死生観も現代とは当然違うわけで、
そもそも平和の概念がどれだけあったのか。
とは言っても、(戦をしないで済むなら、したくないなあ)
くらいは考えていたと思うんです。
やっぱり切られたら痛いのは、昔も同じですから。
そういう生物学レベルで、戦国を描いてみたい。
つまりは目線を下げるということ。
大河ドラマは「ドラマ」なんです。
歴史の再現ではない。
やはり、登場人物の息吹が感じられないと、
ドラマとしておもしろくありませんからね。 (133p)
なるほどと思いながら読んだ文章です。
生物学レベルの戦国を期待したいです。
第4話で印象に残った安土城下のにぎわい。
信繁が安土城を見上げるシーン。
明日の第5話で期待したいのは、人間味あふれる徳川家康の伊賀越え。
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