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2015年5月 4日 (月)

「端緒」「情緒」「緒戦」の「緒」の読み方

  

今日は5月4日。

連休中日。いい日にしよう。

  

毎週日曜日に届くメルマガ「言葉拾い」より。

※登録はここ⇒まぐまぐ「言葉拾い」

  

昨日届いたNo.481では、

■ 多数に押されて定着した読み方 ■というタイトルで、

誤った読み方が定着した漢字熟語の例を集めていました。

本来の読み方以外の読み方を「慣用読み」と言うそうです。

  

「端緒」

  

何と読みますか?

「タンショ」「タンチョ」どちらかな?

私は迷います。7:3の割合で「タンショ」に軍配があがります。

正解は・・・・

本来読み方が「タンショ」

慣用読みが「タンチョ」でした。今はこちらが一般的なのだそうです。

意味は「物事の手掛かり。いとぐち。きっかけ」です。

用例

「紛争解決の端緒となる」

「懸案を解決する端緒を開く」

「話の端緒をつかむ」

  

う~ん、あんまり身近にある言葉ではないですね。

しかし、次の言葉は身近です。

  

  

「情緒」

  

何と読みますか?

圧倒的に「ジョウチョ」と読みます。

しかし、「ジョウチョ」は慣用読みでした。

本来の読みは「ジョウショ」!

  

特別支援学級の担任としては、ふだん使う身近な言葉です。

「ジョウショ」が本来だとは・・・・汗

最近よく話題にする昭和23年の当用漢字制定時には、

「緒」の読み方は「ショ」のみでした。

つまり「ジョウショ」だけが正しかったのです。

しかし、戦前から「ジョウチョ」が優勢で、

昭和56年の常用漢字制定では、「チョ」の読み方が認められました。

  

「端緒」も「情緒」も正式に認められたわけです。

ちなみにNHKは「ジョウチョ」の読みを採用しているそうです。

※参考:Yahoo!知恵袋 情緒って漢字は、 じょうしょ じょうちょ どっちが正しい

  

「言葉拾い」には紹介されていませんでしたが、

「緒戦」

  

という言葉を見かけます。

「太平洋戦争緒戦では日本軍は優勢でした」

といった使い方を見かけます。

この読みも揺れています。

本来は「ショセン」ですが、慣用読みで「チョセン」です。

(う~ん、私は「ショセン」と読むだろうなあ)

意味は「戦い・試合の始まった頃」「戦い・試合の始まった段階」です。

「初戦」の意味「何回か行われる戦闘や試合の、最初の戦い」とは違います。

  

「緒戦」を「ショセン」と読むと、

「緒戦」「初戦」も耳で聞くと「ショセン」になってしまい、

意味も微妙に違うので厄介です。そこで、区別のために、

「初戦」を「ショセン」、「緒戦」を「ショセン」だけでなく「チョセン」

とも読むようです。

※参考:NHK放送文化研究所 放送現場の疑問・視聴者の疑問  「初戦」と「緒戦」

  

  

「端緒」は「タンチョ」、「情緒」は「ジョウチョ」、「緒戦」は「チョセン」

流れは「緒」は「チョ」と読むようになっているようです。

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