3回目の下見3/アノマロカリスは”軟弱者”かも?
今日は7月12日。
「生命の海科学館」の3回目の下見で勉強になったことを書いていきます。
前投稿のつづきです。
朝日新聞出版が1月に創刊した「週刊 地球46億年の旅」シリーズが、
とてもタイムリーな雑誌でした。
春には、興味のあるカンブリア紀の内容を扱っていました。
9号に載っていたアノマロカリスに関する記述を引用します。
カンブリア紀の地層からは、W字形の傷痕のある
三葉虫の化石が産出することが知られていた。
この傷をもたらした”容疑者”として候補にあがっているのが、
アノマロカリスである。
三葉虫の殻は、現在のアサリやシジミの殻と同じ炭酸カルシウムでできており、
とても硬い。
その殻を噛み砕くことができたとすれば、まさしく「最強」である。(中略)
近年では疑問の声もある。
アメリカの研究者がコンピューターを使ってアノマロカリスの噛む力を計算したところ、
とても三葉虫の殻を噛み砕くことはできなかったというのだ。
また、化石の口の部分を調べた結果、
硬い物を日常的に食べていたのであれば残っているはずの傷がいっさいなかった。
(中略)こうした研究により、アノマロカリスは一転して、
軟らかい獲物しか食べられなかった”軟弱者”となった。
アノマロカリスは強者なのか、弱者なのかー。
その真偽は謎に包まれているが、いずれにしても、
この動物が今もって研究者の探究心をくすぐる存在であることは確かなのである。
(24~25p)
学芸員さんによると、アノマロカリスにもたくさんの種類があるそうです。
その中には、軟弱者もいたかもしれません。
でもあれだけの大きさの体を維持するためには、
軟らかい物だけを食べていてはすまないのではないかと。
最近の発表で、プランクトンを食べていた
アノマロカリスの仲間がいたという説が出たそうです。
触手にはプランクトンを集めやすいようにネット状のものがついていました。
名前は「タミシオカリス」と言うそうです。
子どもたちにも、「アノマロカリス」の映像や写真を見せて名前を覚えさせています。
子どもたちにとっても、アノマロカリスが
興味津々の生き物になってほしいなと思っています。
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