「知られざる国語辞書の世界」その3・・・「右」「凡人」の語釈
今日は4月7日。
3月23日にBS-JAPANで放映された
番組「知られざる国語辞書の世界 テレビ史上初!ことばサミット」から。
前投稿のつづき。
「この語釈にはやられた~」コーナー。
紹介されたのは「岩波国語辞典」の「右」の語釈。
【右】
相対的な位置の一つ。
東を向いた時、南の方。
また、この辞典を開いて読む時、偶数ページのある側を言う。
偶数ページの語釈は有名で、三省堂国語辞典も同じ記述でした。
パクったのではなくて、踏襲したのだとのこと。
困ったのは、辞書をipadで見た時。
「この辞典を開いて」?「偶数ページ」?となってしまいます。そりゃ困った。
「岩波国語辞典」の語釈はこのように踏襲するか、
これ以外の語釈を考えようという気持ちに他の辞書編集者が思うようになります。
「新明解国語辞典」が違う語釈を発表していました。
【右】
アナログ時計の文字盤に向かって、一時から五時までの表示がある側。
(「明」という漢字の「月」書かれている側と一致)
苦労してますね。
新明解国語辞典の「凡人(ぼんじん)」の記述も話題になりました。
【凡人】
自らを高める努力を怠ったり、功名心を持ち合わせなかったりして、
他に対する影響力が皆無のまま一生を終える人。
否定的ではない使い方もあるということで、補いの説明があるそうです。
書いてみます。
家族の幸せや自己の保身を第一に考える庶民の意にも用いられる。
文脈によってニュアンスが違ってくるので、語釈もそれをカバーしているわけです。
辞書作りの大変さが垣間見られました。
番組もここまで進むと、各辞書の違いがようわかってきました。
そんな時に、視界の又吉直樹さんがこんな話をしました。
みんなで編集会議をする時に、
ちょっと独特なことを言う人がいたら、
「お前は新明解か~」
(つづく)
「
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