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2010年3月12日 (金)

ヘボン式にも長音記号がある

ローマ字のことにこだわって、ブログにうったのは1月12、13日のことでした。

13日の投稿にコメントをいただきました。

※参考:1月13日「ローマ字をなぜ教えるのか その2」

http://mitikusa.typepad.jp/blog/2010/01/post-ddeb.html?cid=33598296#comment-33598296

   

こんな文がありました。

    

「ヘボン式だと日本語を正確に表音できない」旨書いていらっしゃいますが、それは違います。

長音を省略するとしているのは外務省がパスポート記載のために作った便宜上のルールに過ぎず、

ヘボン式自体には長音記号がありますので長音表記には何ら支障はありません。

     

ヘボン式には長音がないために、日本語を正確に表音できないようなことを書いたことをうけてのコメントです。

その後に続く説明を読み解いていくと納得しました。

少しずつ、コメント本文を紹介します。

    

ただし、英語圏での使用頻度が高かったため、

実質世の中に出回っている出版物の日本語ローマ字表記の多くは

長音記号が省略されているというのも事実です。

    

英語圏だと長音表記が省略される?

ここでささやかな疑問。でも勤務校に来ているALTの先生は、

音を伸ばす伸ばさないに無頓着なところがあり、

英語圏の人はそうなんだと思ったことがありました。

     

コメントは続きます。   

    

これは、英語にはダイアクリティカルマークがないため、

英語圏にはそのような活字を用意している印刷所が少なかったこと、

また英文タイプライターではサーカムフレックスやマクロンが打てなかったこと、・・・・・・

    

「ダイアクリティカルマーク」がまず不明?

Wikipediaで調べたら、「ラテン文字等の文字で、同じ字形の文字であるが、

発音が区別されるべき場合に文字に付される記号のこと。」なるほど。

サーカムフレックスとは、おなじみの長音記号「^」。

マクロンは同じく長音記号の「¯」

ともにダイアクリティカルマークです。そうか、英語にはこういうマークがないんだ。

確かに今まで見かけていない。またまたなるほど。

    

さらには長らく日本のパソコンの文字規格であったJIS X 0208には

長音を表現するためのサーカムフレックスやマクロン付きのアルファベットが規定されていなかったことなどが原因で、

長音付きローマ字を表記するのが難しかったというような事情があります。

そのため、長音は省略するものだという誤解が生まれているのだと思います。

     

こういう事情もあるのですね。

1月13日の投稿で、ヘボン式は長音表記ができないと言い切った身としては、

この説は新鮮でした。

でも1月にローマ字を調べたときに、駅にある「Tōkyō」のような表記は見た覚えがあります。

駅名表示のベースになっているローマ字は、駅名標ヘボン式ローマ字と言うようで、(Wikipedia)

ヘボン式の中の特殊なものという認識だったと思います。

今回のコメントを読んで、ヘボン式には本来長音表記の記号があったのに、

特殊な例として、パスポートや運動選手の背番号のようにマクロンのないヘボン式があるという認識に変わりつつあります。

もう少しローマ字について調べてみます。
   

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