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2024年7月8日

2024年7月 8日 (月)

「本を読むだけで脳は若返る」④ 目指すは、子どもを「個」にするのではなく、 他者と関わりを持たせる工夫です

   

今日は令和6年7月8日。

  

前記事に続きで、

「本を読むだけで脳は若返る」

(川島隆太著/PHP新書)より引用します。

   

長いけど、大事だと思うので引用します。

  

今、情報があふれる社会に現代人は暮らしていますが、実に不思議な

ことに、情報量が少なくて伝達スピードの遅い読み聞かせのほうが脳

の発達を促しやすいのです。近年、誰もがスマートフォンをもつよう

になって、意識と視線が常にそのデジタル機器に向けられるようにな

りました。本人が望むと望まざるとにかかわらず、いろいろな情報が

私たちの身の回りに雨のように降ってきて、それを処理することで常

に精一杯になっています。この傾向はSNSの普及でさらに強まりまし

た。

私が、読み聞かせという読書を強くおすすめする理由の一つは、子ど

もの周りにいる親などの大人が一様に忙しくて、子どもに向き合う時

間が減っているのではないかと危惧するからです。小さなお子さんを

育てているご家庭で、子どもたちと一緒に何かをするのではなくて、

子どもたちにスマートフォンやタブレットを渡して動画を見せ、その

間に家事をするという親は少なくないと思います。あるいは、仕事が

終わってから、子育てや家事で忙しいのに、いつの間にかインターネ

ットやSNSに没頭してしまっているという方もいるのではないでしょ

うか。

これまで、私はさまざまな実験で多くの子育て世代と接してきました

が、現代社会は親子の愛着関係が作りにくくなっていると感じます。

昔も今も、親たちは我が子に強い愛情をもち、自分たちのもてる時間

の多くを子どもに費やそうとしているのですが、情報社会の中でいつ

の間にか10分の読み聞かせも「厳しい」という状態になってしまって

います。

こんな時代だからこそ、意識して親と子が濃密にかかわり合う時間を

作ることが必要だと私は考えています。短い時間で構わないのです。

どんなやり方でも良いので、子どもに読み聞かせをしてほしいと思い

ます。この読書法は、脳科学の観点から、脳に対する良い効果が確か

められています。 特に、他人の心を想像する力を育んでくれます。

人間というのは群れで暮らす動物です。一人で生きていくことはでき

ず、社会の中で生きていくことが運命づけられています。 社会の中で

生きていくということは、他者との関係性を築くということにほかな

らず、これを上手にできる力が社会の中で生きていくために一番求め

られます。

子どもが他者とかかわる能力を獲得するのは、家庭における家族との

コミュニケーションがベースになります。しかし、このコミュニケー

ションが成立しにくい社会になりつつあるように感じるのです。デジ

タル機器が普及する中で、自分自身の興味関心を満たすサービスが急

速に増え、一人ひとりが幸せであれば良いという感覚や考え方が非常

に強まり、家庭の中にいても「個」がハイライトされていきます。

現代の子育ても、家族全員がスマートフォンの画面を見ているような

状況の中で取り組まなくてはならなくなっています。 他者の心の触れ

合う場である家庭が、単なる「個」が集まっている場所になっている。

この状況のままで多くの子育てが進められていくと、他者との人間関

係をうまく築けない人が多くなり、社会が崩れていくのではないかと、

私は本気で危惧しています。読み聞かせは、「個」でなく、他者との

「絆」を強くすると私は思うのです。

さて、次の章では、ここで少し指摘したスマートフォンなどのデジタ

ル機器について、脳科学の観点からいろいろと言及したいと思います。

本もスマートフォンも、同じように文字を読むことができますが、脳

に対する影響は全く違います。

(96〜97p)

  

ここには、通級指導の参考になることが書いてあると思うのです。

手段は読み聞かせではなくてもいいと思います。

目指すは、子どもを「個」にするのではなく、

他者と関わりを持たせる工夫です。

それが「絆」になっていくと思うのです。

  

そして、この本は、次章から、

iPad中心の私の今の生活がいいのかと問うてくる内容です。

続く

「本を読むだけで脳は若返る」③ 読み聞かせも効果大

   

今日は令和6年7月8日。

  

今朝の午前6時20分過ぎの名古屋テレビニュース「ドデスカ!」の

スポーツコーナーは録画すると面白いかも。

何と言っても、中日が首位広島に3連勝したので、

中日贔屓のスポーツコーナーは、きっと大喜びだと思います。

広島とのゲーム差が3.5。素晴らしい。

スタジオではしゃぐ出演者を記録しておきたいです。

巨人もヤクルトに3連勝。

その前の中日戦に勝っているので、4連勝。

広島に肉薄。ゲーム差なしの2位。

理想は優勝巨人。2位が中日。可能性が出てきましたよ。

野球が面白い。

  

  

それでは、前記事に引き続き、

「本を読むだけで脳は若返る」

(川島隆太著/PHP新書)より引用します。

  

 

つまり、読み聞かせは単なる読書ではなく、親については、心のコ

ミュニケーションを求めていて、子どもについては、親の言葉を聞

きながらドキドキしたりハラハラしたりしながら情動や感情を揺さ

ぶられるという読書なのです。読み聞かせという読書の触れ合いの

場」を作る活動だと言えるでしょう。

(80p)

  

前記事が音読についてですが、今回は読み聞かせ。

読み聞かせの効力が述べられているところです。

  

まず、子どもの変化については、これまで発達心理学で言われてき

たように、言語の扱う力が月齢相応よりも高くなっていることがわ

かりました。語彙の数が増え、言語を扱う能力も通常の発達よりも

高くなっていたのです。また、聞く力 (聴理解)についても、月齢相

当よりも高く伸びていることが判明しました。今まで心理学の分野

などで言われていたことが、脳科学の観点からも正しいことが証明

される形になりました。 読み聞かせは子どもたちの言葉を扱う力や

聞く力を伸ばすことができる。これは、心理学的にも、脳科学的に

も明確に言えるでしょう。

(82p)

  

では、具体的にどういった点で子育てストレスが減ったのか。細か

く項目を見ていくと、子どもの機嫌の悪さが少なくなっていました。

また、子どもの気の散りやすさや多動傾向も減少していました。さ

らに、子どもが刺激に対して敏感に反応することも少なくなり、新

しい状況に慣れやすくなったという変化もうかがえました。このよ

うな子どもの変化が生じて、結果的に子育てのストレスが減ったよ

うなのです。

(83p)

  

音読もいいけど、読み聞かせも、通級指導教室で有効だな。

う〜ん、あれもこれも、自分は欲張りです。

次も長いけど、引用します。

  

定量的な話が少なくなってしまうのですが、例えば子どもが幼稚園や

保育園に行くと、特に最初はむずかるときがあります。家庭にいれば、

親が子どものために尽くしてくれて、王様やお姫様のような存在にな

れますが、幼稚園や保育園に行くと集団に入ることになるので、今度

は大勢の子どもの中の一人にすぎなくなってしまいます。これは、王

様やお姫様から平民の地位にいきなり落ちてしまうようなもので、子

どもはストレスを感じずにはいられません。

ただ、そうした新たな環境に遭遇しても、家庭内の親子の愛着がしっ

かりしていれば、やがて慣れて活発に遊ぶことができるようになりま

す。強いストレスを感じても、家に帰ればリセットできると知ってい

るからです。これが、主に親子だけが生み出せる緊急避難基地の効用

です。

親子の愛着による緊急避難基地が家庭の中にできると、子どもが家庭

で機嫌を悪くする必要がなくなります。なぜなら、子どもたちが家で

泣いたり騒いだりする問題行動の多くは、実は「私のことを見て」と

いう主張や訴えだからです。子どもたちが「私には緊急避難地がある」

と感じていれば、そこには家族の人が自分をしっかり見てくれている

という安心感もあり、ささいなことが起きても「こっちを見て」と言

う必要がありません。わざわざ機嫌を悪くしなくてもいいのです。

また、子どもの気の散りやすさや多動が減るのも、あるいは刺激に敏

感に反応しなくなるのも、子どもの気持ちが安定してストレスに強く

なるからです。このように子どもが家庭で安定してくれると、結果的

にわがままを言ったり泣き叫ぶということも減るので、子育てが楽に

なります。

さらに、この緊急避難基地をもっている子どもたちは、他人に対する

不安も減るので、家族以外の人への信頼感も築きやすくなります。幼

稚園や保育園、学校に行っても先生たちを信頼して活動することがで

きますから、良い関係性を築けるようになり、結果的に教育の恩恵を

受けやすくもなって、自分の能力を伸ばしてもらいやすくなります。

また、社会に出たときも、他者との間で信頼関係を築きやすくなると

いったメリットも生じます。

では、このような効用がある緊急避難基地をどうしたら子どもがもて

るようになるのか。具体的な方法の一つは、読み聞かせを毎日するこ

とです。私たちの実験では、読み聞かせをきちんと実践した多くの家

庭で、緊急避難基地の効用が現れているのが確認できました。

この実験をする前、協力者たちに「毎日、読み聞かせをしてほしい」

と依頼したら、ほぼ全員から「時間的に難しい」という反応が示され

ました。それでも「実験ですから、なんとか1ヵ月間だけでもやって

もらえませんか」と頼みこんで、取り組んでいただきました。すると、

かなりの数の方たちが実験期間中の変化についてメールなどでわざわ

ざ報告してくれました。そこには「我が子が自分に何を求めているの

かよくわかるようになった」「子どもとの絆が深まった感じがする」

というようなコメントが、 感謝の言葉とともに書かれていました。

(85〜87p) 

  

読み聞かせの効果大ですね。

音読もいいし、読み聞かせもいい。

地道にやっていけば、効果は得られるのです。

  

この読み聞かせという読書は、私はとても素晴らしい脳の活性方法だ

と思っています。取り組むとなると、最初は「大変だな」と思うかも

しれませんが、子どもたちはとても幸せな時間を過ごすことができま

す。しかも、言葉を学ぶ機会や情動や感情を豊かにする機会にもなり

ます。読み聞かせを継続的にしていくと、たぶん子どもから「毎日や

ってほしい」とお願いされるようになるでしょう。そんなときは、ご

自身の時間と体力が許す限り、子どもに付き合ってあげてほしいと思

います。

読み聞かせをすること自体が親のストレスになってしまうのであれば、

発想を転換してほしいと思います。 読み聞かせは、決まった一人が

担当する必要はありません。周りにサポートしてくれる家族などの大

人がいるのであれば、分担してもらいましょう。時間帯も寝る前で

なくても構いません。いろいろな大人がさまざまなときに読み聞かせ

をしてあげれば良いのです。それでも読み聞かせの効果はあると考え

ています。

また、読み聞かせでおすすめの作品や種類を尋ねられることも多いの

ですが、特にありません。 読み聞かせの目的は、学習や能力開発で

はなく、親と子の心の触れ合いであり、緊急避難基地の構築です。だ

から、子どもが好きな本を読んであげれば良いのです。繰り返し読ん

でも構いません。むしろ、子どもが嫌いな本を読むよりは、何度も

読んでいる好きな本のほうが、読み聞かせの効果を多く期待できるで

しょう。 子ども自身がいろいろな本に興味を示すのであれば、図書

館などでさまざまな本を借りて読んであげてほしいと思います。要は、

子どもたちの興味や関心、性格、発達段階に応じて本を選べば良い

ということです。

(88〜89p)

   

通級学級が緊急避難基地になるのもいいんだよなあ。

私の教室でホッとして、また通常学級で頑張る。

そうなるといいですね。

  

続く

「本を読むだけで脳は若返る」② やっぱり音読はいい

  

今日は令和6年7月8日。

  

前記事に引き続き、

「本を読むだけで脳は若返る」

(川島隆太著/PHP新書)より引用します。

  

一つは、前頭前野の機能は徐々に高められていくということです。

子どもや青年は集団生活の中の教育を通して、「思考の脳」や「

こころの脳」を少しずつ獲得していきます。そして、この機能を

よく働かせることで、さまざまな能力が花開いていき 、やがて社

会の中で活躍できるようになります。そんな人を人たらしめる大

事な脳が、実はこの額の奥にあります。

(52p)

  

やっぱり人間は前頭前野が大事です。

ここを育てないと、その人の人生は不幸になってしまいます。

  

開発するにあたっては、学習と脳活動にかかわる一連の研究の知

見を活用しました。具体的には、脳トレのアプリを使っているプ

レーヤーの脳をリアルタイムで調べ、背外側前頭前野がきちんと

働いているかどうかを確かめながら開発を進めました。脳の活動

は近赤外線を利用して脳活動を調べるNIRS装置を用いて、被験

者にはその装置を装着してアプリに取り組んでいただきました。

そして、脳の計測や効果の検証を繰り返しながら、 確かに効果が

あると言える、専門的な表現をすれば「統計的に有意」と言える

確かな脳のトレーニングアプリを構築していったのです。そうし

て完成したのが「脳トレ」でした。  

(57p)

  

任天堂の「脳トレ」を私はあまり信用していないところがあります。

本当に脳トレは効果があるのか?

でもまがいものが消えていく中、脳トレが生き残っているのは、

有効であるという証明なのでしょうか。

  

  

実際にMRI装置で文章(新聞記事)を音読してもらったときに測定し

た脳が図2-4です。1ページに掲載した黙読したときの脳の状態と比

べてみてください。働いている場所は基本的に同じなのですが、よ

り広い場所が活性化しています。つまり、たくさんの大脳を使って

いることがわかるのです。この実験結果を踏まえると、文章を読む

とき、 黙読するよりも音読したほうが、より多くの人にとって脳の

強力な全身運動になるのではないかという仮説が成り立ちます。

(65p)

  

音読を重視してきた今までのやり方はOKです。

  

  

「はじめに」でも少し触れましたが、実は、私たちは認知症になっ

てしまった高齢の方々の認知機能を改善させるプログラムを開発し

ていて、その実践にも取り組んでいます。

対象者は、アルツハイマー型認知症と診断され、症状の度合いが中

度から重度まで進行した方々(介護施設入居者)です。もちろん、症

状がある程度進んだ認知症の方に長い文章を読んでもらうことはで

きませんので、代わりに短い文章の音読や、ひらがなの拾い読みを

声に出してやってもらいました。そして、このプログラムを週5日

取り組むことを目標にやっていただくようにお願いしました。

結論から言うと、私たちも驚愕したのですが、アルツハイマー型認

知症の方の認知機能が向上したのです。症状の進行が止まったとい

う話ではありません。失われていくはずの認知機能が回復したので

す。 その光景を目の前で見たとき、私たちは驚かずにはいられませ

んでした。

(69p)

  

音読、すごいです。

今は子どもと一緒に音読をしていますが、

教員を辞めても、音読は続けていくべきなのでしょう。

嫌いじゃないので、続けることはできるかな。

  

 

こうした音読による脳の活性化は、実は教育現場においては古くか

ら取り組まれてきました。国語の授業での音読は昔からありますし、

近年では朝の授業が始まる前に音読活動をするという学校もたくさ

んあります。 こうした学校からは、1時限目と2時限目にかけて、

授業に取り組む子どもたちの集中力が増したという報告が全国的に

見られます。私たちは、この現象を音読による「脳のウォーミング

アップ効果」と呼んでいます。いきなり勉強を始めるよりも、音読

などの活動を通して脳を全体的に一度活性化するように働かせる。

そうすることによって、その後の学習がよりスムーズに進むのでは

ないかと私たちは考えています。 実際の実験でもこの効果を確認

しています。

(71p)

   

週に1時間、通級教室にやってくる子どもたちに、

音読させるのもいいことだよなあ。

ウォーミングアップさせて、通常学級の授業に臨ませると言うわけです。

よし、決めた。

今日は「1分間速音読ドリル」(齋藤孝監修/致知出版社)を

学校に持って行こう。

  

続く

  

  

「本を読むだけで脳は若返る」① 読書=脳の全身運動

   

今日は令和6年7月8日。

  

この本を読みました。

Img_6365

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「本を読むだけで脳は若返る」

(川島隆太著/PHP新書)

   

6月のサークルで紹介された本です。

私がiPad中心の生活をしていることが、決して良くないことが

書かれた本です。

引用していきます。

  

この実験結果や類似の実験結果から一つの結論として言えるのは、

読書は脳の全身運動になる、ということです。このことを理解する

だけでも、読書活動にいそしむ子どもがさまざまな力を伸ばしやす

いということが納得できないでしょうか。この「読書=脳の全身運

動」は、大人についても同じことが言えます。

毎日運動している人は、子どもも大人も健康的な身体を維持し、必

要な筋力があれば、すぐに鍛え上げることができるものです。野球

やサッカー、テニス、バレーボール、ラグビー、陸上などのスポー

ツをやろうと思ったときも、普段から運動している人のほうがすぐ

に上手にできるようになるでしょう。それと同じように、毎日のよ

うに脳の全身運動をしている人は、そうでない人と比べて、さまざ

まな能力が発現し 状態になっているのです。脳も他の体の臓器や

器官と同じであり、毎日の読書が脳の基礎力を上げてくれるのは、

ごく自然なことだと言えます。

(19〜20p)

  

読書=脳の全身運動

これは覚えておきたいですね。

  

一つだけ助言すると、小説や新聞記事のように活字が中心のものを

読むと、前頭前野を含めて脳が全体的に働きやすいということが実

験からわかっています。私たちは、読書あるいは活字を読むことに

関する実験をいろいろとしているのですが、写真やイラスト、マン

ガが中心の雑誌や書籍を読んでいる読者の脳活動を調べると、「思

考の脳」があまり働いていないのです。誌面には、写真や絵だけで

なく、文字があって、それを読んでいるにもかかわらず、背外側前

頭前野がほとんど活性化していない。これはとても不思議なのです

が、さまざまな計測データを見ると、活字を中心とした本を読んだ

ほうが、脳の全身運動になると言えます。この謎については、まだ

誰も科学的に説明できてはいません。

経験的な感覚から言えば、同じ分量の文章を読むにしても、文字だ

けで読むときと、写真や図が添えられた誌面の中で読んでいるとき

では、頭の疲れ方が違ってくるように感じないでしょうか。この違

いは、もしかしたら脳が使われているか使われていないかの差か生

じているのかもしれません。

要は、比較的リラックスしながら読めるのが写真雑誌や図解の多い

本で、わりと身を入れてしっかりと読んで興味や関心をかき立てて

いくのが小説などの文章中心の本であると、主観的な感覚を通して、

言えるかもしれないということです。 ただ、その違いは脳の中で

どのように生じているのかと問われると、科学的にはよくわかって

いません。

ただ、論文にはしていないのですが、小説と写真雑誌を読むときに

眼球がどのように動くかを調べるという実験はしたことがあります。

この実験では、文字だけの文章を読んでいるときは、前後の文章に

視点を移しては戻すことを繰り返しながら読んでいて、基本的には

文字列をずっと追いかけていくのがわかりました。

一方、写真などが横にあると、読んでる途中で写真のほうに眼球が

動くのがわかりました。視点が横に飛んでは、また文字に戻ってく

るということを繰り返しているので、おそらく集中して文字を追う

ことができていないと思われます。注意がさまざまな方向に移って

いく状態は「スイッチング」と呼ばれ、この状態になると脳の活動

が全体的に活性化しないことが知られています。

仮に同じ文章が書いてあったとしても、写真や図がそばに大きくあ

ると、意識が文章にあまり向けられず、スイッチングが生じて注意

散漫な状態になり、脳活動が上がってこないのかもしれません。

こう解釈するのが一番素直な考え方だと思いますが、きちんと実験

で追うことができていません。

(28〜29p)

  

文字を追うことが、脳の活動をアップさせる秘訣のようです。

  

 

この結果の違いはどこから生じたのでしょうか。私たちは、読書で

脳が発達したことによる変化だと捉えています。 読書習慣を強くも

っている子どもたちは、言語を主に扱う脳がより発達し、言葉の理

解力が高まり、情報処理がきちんとできるようになって、どの教科

のテストであっても良い点を取りやすくなった、と私たちは解釈し

ています。

逆に、読書習慣のない子どもたちは、おしなべてテストで良い点が

取れない傾向があります。これが標準の状態なのかもしれませんが、

読書をしている子どもたちと比べれば、脳の発達がそれほど進んで

いないと解釈することもできます。

この一連の研究から言えることを整理します。まず、子どもたちが

読書を習慣化すると、子どもたちの脳、特に左半球の白質の発達を

促すことができるということです。また、その結果として、少なく

とも認知力の一部である学力を押し上げることにつながるというこ

とです。教育関係者が昔から子どもたちに読書を推奨してきたのは、

まさにここに理由があったのです。

(37p)

  

読書はいい。私も教育関係者です。経験上、そうは思っていました。

  

続く

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