「翼をください」③ 「崩れ落ちる兵士」はやらせ?
今日は令和4年8月16日。
明日から出勤だというのに、腰痛の嵐。
午前中にがんばって垣根の剪定をしたのが原因か。
今晩は安静にして、明日に備えます。
前記事に引き続き、
「翼をください」(原田マハ著/毎日新聞社)
より。
破顔一笑。
(193p)
これは何と読むのだろう。そして意味は?
調べました。
読み方は「はがんいっしょう」
意味が難しい。上記の協会のHPから引用します。
大笑いしていません
「破顔一笑」とは、にっこり笑う様子をあらわす四字熟語だ。「顔が
破れる」と書くので、相好を崩して大笑いするような印象があるが、
実際は「破顔」は顔をほころばせること、「一笑」は軽く笑うという
意味なんだよ。おもしろいものを見ておかしくて笑うというよりは、
「合格の知らせに破顔一笑した」というように、心配事などがあった
けれどもよい知らせを聞いて笑顔になる、という場面で使うほうがふ
さわしいね。
私は「破顔」を見て大笑いをしていると思いました。
確かに「一笑」なのだから、それほど笑ってはいないのでしょう。
でもこの小説では、大笑いしている場面に使われているかな。
日本語は難しい。
自室の机の上にある読書灯を点して、山田は引き出しの中から二枚の
切り抜き記事を取り出した。写真が掲載されている。
一枚は、頭を撃ち抜かれた兵士が崩れ落ちる瞬間をとらえた写真だ。
スペイン内戦の最前線でこの衝撃的な一枚をとらえたのは、ロバート
・キャパ。無名の若いカメラマンだった。
暁星新聞パリ支局が、二年ほどまえ「若いが腕のいいユダヤ人カメラ
マンを雇った」と何枚かの写真を送ってきた。聞けば、その青年は、
暁星の特派員城戸又一から借りたライカで撮影したという。一枚、一
枚、どれを見ても呼吸が感じられるほど、人物や事件に肉薄する写真
だった。
その一年後、この写真ーーー「崩れ落ちる兵士」をフランスの雑誌「
ヴュ」に掲載して、無名の若者は一躍世界にその名を知られるように
なったのだ。
(203p)
ロバート・キャパは、日本の新聞社が雇ったの?
☝ この文章を読むと、毎日新聞の城戸又一夫妻との交流があったことが
書かれていました。雇ったというか、キャパが撮った写真を
毎日新聞は買っていたのではないだろうか。
ロバート・キャパに関する本を読んで確かめたいです。
ロバート・キャパについては、番組「映像の世紀バタフライエフェクト」で、
ユダヤ難民であったことを知りました。
同じくユダヤ難民の女性カメラマン、ゲルダ・タローと組んで、
傑作をものにしたことも知りました。2人は同棲していました。
あまりに有名な写真「崩れ落ちる兵士」
今回調べていて、この写真には疑惑があることがわかりました。
この写真は、内戦の時のものではなく、演習中の時の撮影。
したがって兵士も死んでいない。
何より、この写真を撮ったのは、ロバート・キャパではなく、
ゲルダ・タロー。
ゲルダについても「映像の世紀バタフライエフェクト」で知りました。
実はロバート・キャパという名前は、
ゲルダ・タローが創り出した名前。
この名前を使って、
ゲルダとロバート・キャパ(本名フリードマン・エンドレ)は
共同で作品を発表していたそうです。
その中の1枚が、上の写真。
本当だろうか?ちょっとショックです。
これはネットで調べるのではなく、
文献に当たらなくてはなりません。
また読みたい本が増えました。
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