「地球温暖化狂騒曲」③ 莫大な資源をつぎ込む温暖化対策の行方
今日は令和3年12月29日。
前記事に引き続き、
「『地球温暖化』狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ」
(渡辺正著/丸善出版)より引用します。
現時点は、小氷期(1350~1850年)からの回復途上で、自
然現象として気温がゆっくり上がっていく時期とみてよい。気温が
上がれば、海水に溶けていたCO2が大気に出てくる。
(26p)
中世温暖期のあとは小氷期(ミニ氷河期。1350~1850年ごろ)
になった。当時は世界各地が寒かったらしい。ロンドンではテムズ川
が凍りつき、氷上で冬祭りをしたことが古い文書や絵画に残る。室町
~江戸時代の日本では冷害や飢饉がよく起きた。小氷期のあとは、気
温がゆっくり上がってもおかしくない。
(51p)
江戸時代が小氷期だったとする本や番組を最近よく見ます。
今はその小氷期を抜けた時だと思えば、
大きな自然現象で気温が上がっているというわけです。
焦ることはないのです。
自然変動や都市化に比べて人為的CO2の効きかたがずっと弱ければ、
莫大な資源(お金・時間・頭脳・努力)をつぎ込む「温暖化対策」は、
たちまち意味を失ってしまう。
(29p)
その可能性はなきにしもあらずです。
ガソリン車がなくなるというのは、
時期尚早なのではとも思ってしまいます。
題名に「異常気象」を使った和書は、2015年以降の3年間だけで
およそ25冊も出版され、2007年以降なら50冊を超す。地球史
の逸話として異常気象を紹介するごく一部を除き、赤信号情報で織り
上げた温暖化ホラー本の群れだといえる。
なお、地球寒冷化騒ぎの1970年代にも、異常気象を警告した人が
多い。たとえば気象庁の予報官だった根本順吉氏が1974年、『冷
えてゆく地球』の「はじめに」にこう書いた。
異常気象や気候変動の原因は、現在なお不明な点が多い。しかし原因
は不明なまま、その影響は世界の人たちの生活に及んできている。
・・・・・緊急な臨床的問題としてこれに対処してゆかねばならない。
昨今の温暖化本や温暖化報道でも、これと瓜二つの表現によく出合う。
(69~70p)
10年後くらいに、地球温暖化問題はどうなっているのでしょう。
この本を読んでいると、10年経っても、心配なことは起こらずに、
本当に温暖化対策は良かったのかと見直しが始まっているような気がします。
アル・ゴアの『不都合な真実』(2006年)をきっかけに、「地球
温暖化が海水を減らすせいで苦しむ」シロクマ(ホッキョクグマ)は、
環境活動団体のイメージキャラクターになった感がある。2017年
12月8日にも英国の革新系『ガーディアン』紙がそんな記事を載せ
ていたけれど、現実はどうなのか?
国際自然保護連合の発表によるとシロクマの総数は、2005年の約
2万頭から2015年の約2万6000頭へとむしろ増えてきた。だ
いぶ前、1940年の推計値が5000~1万頭と少なかったのは、
狩猟のせいだという。狩猟が規制されたあと十分に増えたため(70
年代~2010年で約5倍増)、狩猟はまた解禁されている。地球温
暖化といっさい関係がない。
20万年ほど前にヒグマから分かれたシロクマは、現在より気温の高
い時期を生き延びてきた。そんな動物が、いまになって苦しむはずは
なかろう。
(86p)
これも知っておきたいことです。
武田邦彦氏より説得力を感じてしまう。
2017年12月17日のNHKスペシャル「激変する世界ビジネス
脱炭素革命の衝撃」は、地球温暖化を口実にして儲けようとするグロ
ーバル企業あれこれの紹介だった。そういうお粗末な番組を視るたび
に、高い受信料を払うのが馬鹿らしくなる。
(119~120p)
NHKスペシャルが絶対ではないのです。
時には的外れもあるのです。
これからもそういう視点でNHKスペシャルを見ていきたいな。
つづく
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