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2020年8月14日 (金)

「長期ひきこもりの現場から」⑱ ひきこもりの最後は”餓死”か”自殺”か”事件”

  

今日は令和2年8月13日。

  

前記事に続いて

ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

(石川清著/洋泉社)より引用します。

  

 大学時代にフィリピンに滞在したことによって、当初の目的でも

あった、グローバル社会の両端の弊害を目の当たりにできたことは、

印象深かった。つまり、アジアのスラムという物質社会の一歩の端

である、貧困のさなかにかつて身を置いて、そこの問題を体感した。

 そしてその反対側の、物や人のつながりのたどり着いた豊かさの

先にある、グローバル社会のもう一つの端では”心の貧困”と”孤独と

いう地獄”に生きる人たちに出会えた。”ひきこもり”の人たちとの出

会いである。

(291p)

  

 生きる困難さという意味では、むしろ日本の”ひきこもり”のほうが

ずっと厳しい。アジアの貧しい人たちは、好むと好まざるとにかかわ

らず、お互いに助け合って生きていく術を知っている。しかし、日本

の”ひきこもり”は、社会保障の網の目にもかからずに放置されれば、

孤独地獄のなかで生涯喘ぎ続ける。

「このまま何もしなければ、ひきこもりの最後は”餓死”か”自殺”か

”事件”か。いずれかになります」

 これは全国ひきこもり親の会(KHJ)を結成した故・奥山雅久さ

んから僕が聞いた言葉だ。この言葉はいまだに胸の奥にひっかかって

いる。

(292p)

  

「ひきこもりの最後は”餓死”か”自殺”か”事件”」

厳しい言葉です。

  

なぜこんなにひきこもりが増えてきたのか。

最近、ドラマ「BG~身辺警護人~」でも

20年ひきこもっている人物が登場しました。

それはひきこもりが普遍的になってきた証拠だと思います。

  

 

学校の場合、

「不登校」と「ひきこもり」の区別が難しい。

その生徒が、家庭でどのように家族と接しているかなど、

くわしく知らなければならなくなってきます。

  

「不登校」なら環境の変化で大きく変わる可能性があります。

短期作戦です。

「ひきこもり」ならば、焦りは禁物です。長期戦です。

見極めなくては。

 

  

以上で、「ドキュメント・長期ひきこもりの現場から

からの引用を終えます。18回!

この本、購入して手元にあったほうがいいかも。

  

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