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2020年7月19日 (日)

「ぶどうの木」①/トラウマがどのように影響するのか、改善策は?

  

今日は令和2年7月19日。

  

この本を読みました。

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「ぶどうの木 10人の”わが子”とすごした、里親18年の記録」

(坂本洋子著/幻冬舎)

  

坂本洋子さんについては、新聞記事で知りました。

ここでも道草 フロントランナー 18人の子を育んだ「かあか」 その1(2020年6月28日投稿)

ここでも道草 フロントランナー 18人の子を育んだ「かあか」 その2(2020年6月28日投稿)

実の親と暮らせない子どもを育てて35年の坂本洋子さんのことを

もっと知りたくて、この本を読みました。

2003年1月発刊の本です。

坂本さんの為してきたことの中間発表となります。

  

 もちろん、障害児を預かるということに対し、最初は不安があり

ました。けれど、実際に育ててみると、純平のような難しい問題も

起こりません。

 どうやら知的に遅れのある子は、里親家庭に入るのが小さい年齢

であればあるほど伸びていくようです。年齢が低ければ低いほど、

家庭での生活次第で、持ち前の才能や感性を飛躍的に開花させるこ

とができるのだ・・・それが私たちの実感でした。

(139p)

  

特別支援学級担任9年目ですが、坂本さんの実感は、

きっとそうだろうなと思います。

  

  

 私たちは、里子だからこそ海外旅行をして見聞を広げさせたいと

いう考え方です。係累がないからこそ、広い世界を見せることで、

逆にどこでも生きていけるという自由があるのだと知らせたい。自

分の存在を常にマイナスにとらえるのではなく、それを逆手にとっ

てプラスに生きていってほしい。人と違うと悲しまないで、悲しむ

人の心が自分ならわかると、そっと手を差しのべる人になってほし

いと思っているのです。

 また、子どもたちが友人同士の会話の中で、ちょっとだけ自慢で

きることを、ひとつずつ増やしてやりたいという思いもあります。

(146p)

  

海外旅行の体験を、他に自慢できるものとする考え方は、

引きこもり支援の石川清さんと同じだと思います。

賛成です。

それ以外でも、特別支援学級での体験は、

通常学級では体験できない「特別」なものになってほしいと

かねがね思っています。

私が教えている社会科は、毎時間「特別な社会科」をめざしています。

  

  

 ある精神医学の先生の話が甦ったものです。先生曰く、純平は大

人であれば”境界性人格障害”を疑ってもいいような傾向があるのだ

ということでした。乳幼児期に受けたトラウマが原因で、感情が不

安定で他人を攻撃することが多く、対人関係を形成する過程で問題

を起こす少年が世の中にはたくさんいるそうです。そういう少年た

ちは、たとえば社会の無理解に悩むようになると、自らの意志に抗

(あらが)えず、何かのきっかけで鬱積を爆発させてしまうのでは

ないでしょうか。

(187p)

  

乳幼児期に受けたトラウマが、

子どもたちにどのような影響を及ぼすのか。

改善するためには、どうしたらいいのか。

日々悩んでいること。

ヒントになる文章には過敏になります。

  

  

小さい頃から癇が強くて、キーキー言っていました。トラブルが絶

えない反面、人の気持ちがよくわかり、優しい一面を持っていまし

た。

(195p)

   

純平君への弔辞の文章の一部です。

私も実感したことがあることです。  

  

  

つづく

 

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