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2020年2月 5日 (水)

「立川談志を聴け」③ 「立て板に水どころじゃない」語り

今日は令和2年2月5日。

  

昨日の立春の日の記事。

「立川談志を聴け」について書き、「立春」「立川」で

ともに「立」の字。何か縁起がいいように思えました。

今回も昨日に聞き続き、

 「立川談志を聴け」(山本益博著/小学館文庫プレジデントセレクト)

より引用します。

 

  

山本益博さんと元木昌彦さんの対談シーン。

  

元木:私が早稲田に入学したあとで(談志)師匠のひとり会を

  紀伊國屋で聴いていますが、「三方ヶ原軍記」を聴いてび

  っくりした。あの滑舌の良さはすごいと。

山本:三十代、四十代の、ああいう立て板に水どころじゃない

  くらいに流れるような、聴いていてこんなに気持ちがいい

  のかというほどでした。

(139p)

  

「立て板に水どころじゃない」語りは、前記事に載せた

動画後半の合戦シーンで味わうことができます。

「矢がカーン(やかん)」が出るまでまくしたてています。

  

  

山本:やはり落語というのは、他の芸能でもそうなんだけど、

  ファンになるとか贔屓(ひいき)をもたないと面白くない

  んです。落語を聴くのにただ落語だけを聴いてちゃダメな

  んですよ。小三治が好きだ、小朝が好きだというふに、だ

  れかを贔屓にしてそこから入っていくから、本当の世界が

  見えてくるんじゃないですか。それなのに全部均一に見て

  たら、残念ながら落語の本当の面白いところがわからない。

(147~148p)

  

私は落語が好きですが、趣味かというとそこまでは

至ってはいません。ここにあるように贔屓がありません。

落語のお話の楽しさに目が向いています。

  

  

談志師匠の高座での口癖は「新聞で信用できるのは、日付ぐれ

えだ」で、人間が書くのだから、いつも真実が記されていると

思ってはいけない。右からも左からもさらに斜めや裏からも事

実をよく見つめなくてはいけないと言っていた。

(209p)

  

「新聞で信用できるのは、日付ぐれえだ」は楽しい。

うまいねえ。

 

  

落語は「噺」とか「咄」とも呼ばれてきたが、談志師匠の高座

はまさしく「いま、はじめて思いついたようにしゃべる」「口

から出まかせ」に見せる至芸だったとも言えようか。

(210p)  

  

昨日、「やかん」を聴いてみて、確かにそうだなあと思いました。

  

以上で「立川談志を聴け」からの引用は終了です。

  

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