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2019年10月31日 (木)

「薬のやめどき」その4/薬よりも食事と運動

 

今日は令和元年10月31日。

  

前投稿に引き続き、

薬のやめどき」(長尾和宏著/ブックマン社)より

引用します。

  

高齢社会になった日本では「老い」と「病」の区別が

つかなくなってきた。昔ならば「老化ですね」の一言で

納得してもらえていた症状に、高血圧や高脂血症、

認知症、骨粗しょう症などといった病名をつけるようになった。

 

その結果、この国では「老いる」という自然の摂理が

とてもわかりにくくなってしまった。

生き物の寿命には限りがあるし、老化による病気は

根本的には不可逆なもので、治らない。

うまく付き合うことのほうが大切なのは誰でもわかる、

はずである。

ところが自分のこと、あるいは自分の親御さんのこととなると、

いつまでも病気知らずで長生きできる、それが当然、

と思う人がたくさんいるようだ。

(160p)

   

なるほどです。

「老い」と「病」の区別はあいまいになっています。

  

  

薬好きはどうやら日本人の国民性のようで、

医療=薬をもらうこと、という思い込みがある人が多い。

つまり、多剤投与は決して医療者や製薬会社の罪だけではない。

医師と患者の共同責任なのだ。

(161p)

  

  

「ちょっとめまいがするから耳鼻科にでも行こう」

「ちょっと目が霞んできたから眼科にでも行こう」

「ちょっと膝が痛いから整形外科にでも行こう」

「ちょっとトイレが近いので泌尿器科にでも行こう」・・・・

そもそもその症状、本当に専門医療が必要なのか?

まずはかかりつけ医に相談するのではダメなのか?

多剤投与は医師と患者の共同責任だと書いたが、

多重受診に関しては、患者さんが側にもっと

責任があると考える。

(167p)

  

父親の場合は、かかりつけ医がいるのは幸いです。

私もいつも父親を連れていっているので、

一度もそこで診断を受けたことがないけど、

実質かかりつけ医になっているかな。

  

  

よく「医療費の自然増」といわれるが、本書をここまで

読んでくれた人は、決して自然ではないことがわかって

頂けると思う。

臓器別医療による細分化、患者の高齢化、さらには

薬好きの国民性が重なり、多剤投与による無駄な費用が

増大し、誰も止められなくなってきているだけだ。

本当はもっと減らせる。

医療費の中で一番減らせる部分は、まずは薬剤費なのだ。

それに加えて人間の尊厳も守ることができるのだ。

  

ところが、正論を言うとあちこちに不都合が生じる。

製薬業界や薬剤師業界は薬の売り上げが頭打ちになると

明らかに困る。日本の製薬業界の規模は約10兆円、

国を挙げて国際競争力を育てようとしている産業だ。

その製薬会社から研究費が出なくなると大学も医者も

すごく困る。医療や薬の世界はいわゆる「おクスリ村」

だから、そこの村人たちは、みんな困ることになる。

だから薬の問題はきわめてアンタッチャブルないし

タブーなのだ。

しかし、このまま放置していいはずがない。

患者さん個人の尊厳や幸福が脅かされるだけでなく、

国家の存続にもかかわる問題になってきたからだ。

(172~173p)

 

話は国家財政にもつながりました。

  

  

「病気は薬で治すもの」と疑わない医者も、一般の人も

少なくない。しかし生活習慣病であれば、本来は薬よりも

食事(栄養)と運動のほうが優先すべきだが、

基本の基本をすっかり忘れている。

(191p)

  

  

この本を読んだのをきっかけに、基本を大事にしよう。

最近、ケアマネージャーさんに、父親をもっと

運動させてみては言われました。

パーキンソン病だから動かないのは仕方のないことと

あきらめかけていた時だったので、ハッとさせられました。

さっそく、手伝って足を動かしたりすると、

父親は楽しそうにしていました。

ショートスティでも、器具を使って足を動かすようになり、

筋肉痛を訴えていました。

 

基本を忘れすに、父親にも接したいし、自分自身もです。

以上で「薬のやめどき」からの引用完了。

またいつか読み直したいです。

  

  

 

 

今日の心療内科の診察で、「1週間、調子よかったです」と

申告しましたが、薬は現状維持の処方でした。

残念。次回は減量されるといいな。

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