間もなく2月14日/カカオ豆の生産地での児童労働
今日は2月13日。
最近のネット上のニュースで印象に残ったものはこれ↓
※毎日新聞 「カカオの涙」に思いを…産地の児童労働や貧困 パティシエらが支援の輪(2019年2月9日)
一部引用します。
2月14日のバレンタインデーを前に、
チョコレートの需要が高まっている。
そんな中、原料となるカカオ豆の生産地が抱える
貧困や児童労働などの問題を知ってもらおうと、
パティシエや非政府組織(NGO)が声を上げている。
パティシエは、名古屋市の田中千尋さん。
「のチョコにカカオ産地の努力がたくさん
詰まっていることを想像しながら味わってほしい」。
名古屋市の洋菓子店「カフェタナカ」のパティシエ、
田中千尋さんはそんな思いから、
店頭ではカカオ豆の特徴や産地の現状を説明するようにしている。
カカオ豆の多くは西アフリカや南米など赤道付近の、
インフラも整わない発展途上国で生産されている。
農家の大半は貧困に苦しみ、児童労働や後継者不足、
病害など産地が抱える問題は多い。
一方、日本のチョコ消費は増加の一途をたどっている。
2017年度の国内消費量は27万4067トンと
20年間で約7万トン増加。
今や世界有数の消費大国だ。
近年は新興国でも消費が増す中、
カカオ豆の取引価格は低水準のままで、
農家は貧困から抜け出せずにいる。
田中さんは08年から、フランスのチョコ会社とともに
エクアドルやマダガスカルの農家に足を運んでいる。
チョコを見たことも食べたこともないという農家が多い中、
企業が農家と連携し、生産技術や加工方法の伝授を始めると、
生産量や品質が年々向上。
農家の生産意欲も10年間で格段に上がったという。
NGOは「ACE(エース)」
「問題解決には消費者の声が大きなカギとなる」。
日本に輸入されるカカオ豆の7割を生産するガーナで
児童労働撲滅に取り組むNGO「ACE(エース)」(東京都)の
白木朋子事務局長はそう指摘する。
カカオ豆生産に携わる子供はガーナだけで92万人いるとされ、
ACEは子供を働かせている農家を説得して意識改革を促したり、
学用品を支給したりして、09年以降500人超の子供たちを
労働から解放し、就学させてきた。
そうした児童労働のない産地で作られたカカオ豆の積極利用に
大手菓子メーカー森永製菓などが賛同。
売り上げの一部を寄付に充てるなど支援は広がるが、
海外に比べると日本企業の動きはまだ鈍い。
ACEについては、次のサイトへ。
今年度、社会科の地理で、アフリカを教えた時には、
ACEの活動のことを知りませんでした。
ガーナのカカオ生産地の児童労働減少に向けて
一生懸命頑張っている人たちがいたのですね。
HPには、印象に残る記述があちこちにありますが、
今回は、次の記述を引用します。
身近に置いておきたい記述です。
奪われた「子ども時代」は取り戻せない
子ども時代は成長の時期。
身体や心の健康を保つことはもちろん、
教育を通じて生きていくために必要な知識やスキル、
社会性を身につけ、将来に備える大切な時期です。
成長途中の未熟な身体で重労働を課せられることによって
健康が損なわれたり、教育を受けられないことで
最低限の読み書きさえできなければ、
将来おとなになった時に自立して生きていくことはできません。
基本的な衛生に対する知識を身につけられなければ、
自分の命を守ることさえできません。
児童労働は、子どもが自分の力で命を守り
将来切り拓く可能性を妨げる、
子どもの未来を奪うことともいえます。
「子どもの未来を奪う」・・・やっては行けないこと。
わたしたちの生活とつながっている児童労働
児童労働は、遠くの貧しい国の問題と思われるかもしれません。
しかし、日本に暮らすわたしたちと決して
無関係ではありません。児童労働の原因として
「貧困」が挙げられますが、それだけが原因ではありません。
子どもの労働で作られているカカオやコットンは、
チョコレートや衣服に生まれ変わり、
わたしたちの生活の一部になっています。
消費者の「安くモノを買いたい」という要望や、
「安くモノを作って販売し、利益を上げたい」という
企業の思惑が、生産者へのしわよせとなって、
児童労働を生んでいるともいえます。
以上のことを知って、間もなく2月14日を迎えます。
バレンタインデーです。
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