本「話し上手 聞き上手」より3・・・知識は知識を引き寄せる磁石
今日は8月24日。
8月20日のつづきで、
本「話し上手 聞き上手」(齋藤孝著/ちくまプリマー新書)より
引用します。
点回し読みで「手渡す」を学ぶ
次の課題は朗読です。
句読点(、と。)ごとに交代して、回し読みするというもので、
私は”天回し読み”と読んでいます。
読む題材は何でもいいのですが、夏目漱石の『坊ちゃん』は
テンポがいいので、よく使います。(中略)
ポイントは一人で朗読したら、間をあけずに、
次の人がすぐ言葉をかぶせるようにテンポよく読み進むこと。
最後の文字に、次の人の最初の文字がかぶるくらいのイメージで
やっていただくといいでしょう。
これをやると、自分が言ったとたんに、次の人の言葉が
襲いかかってくるので、大変忙しい。(中略)
最後は溶けてしまうほど脳が高速回転をする。
これは非常に快感です。
経験してみないと、なかなか伝わらないので、
みなさんもぜひこの点回し読みにトライしてみてください。
(65~68p)
日本人に決定的に欠けているのは、
舞台に立って人の視線に身をさらす度胸です。
両足でしっかり舞台に立つ。
立って、観客を見渡す。
存在のパワーとして自分の方が
観客よりも勝っていると勝手に思い込む。
そして足をしっかり踏ん張って、腹から声を出します。(中略)
せりふを言う前にタメをつくるのです。
(75p)
最後の一文が大事。
あわてて話を始めないで、手を額に当てたりして、
間を取るのがいいのです。心がけたいです。
9月2日に多くの人の前で話をしないといけないことになったので、
このことを生かしたいです。
話し上手、聞き上手になるためのもっとも確実な方法は、
相手の好きなものについて話をすることです。
相手が何を好きなのかをキャッチすれば、
その後の話の展開が非常に楽です。
好きなものについて語っているときは、
互いに相手をいい人だと思っています。
誰だって、自分が好きなものを好きだ、と言っている相手を
嫌いになるわけはありません。 (79~80p)
自分自身の偏愛マップを作るコツは、
好きなものの中に世間一般的なものだけでなく、
自分のワールド、つまりマニアックな世界を混ぜていくことです。
そこに自分の独自性が出せます。
しかし、ここで注意したいのは、マニアックな世界だけで
偏愛マップを構成しないこと。
マニアの世界でわざわざ偏愛マップを交換しないで、
その世界の話題だけで終始する、いわば巣窟のようなものが形成されています。
すると、普通の人はその世界に近づきません。
マニアックに凝り固まっている人は、「結婚できない男たち」みたいな感じになり、
”オタク”と呼ばれています。
もちろんマニアックな世界があること自体は悪くありませんが、
そこだけに固執せず、他にも好きなものを持ち、
幅広く世の中とつながる通路を持っていることが、
人間関係上は大事です。 (88~89p)
幅広いつながりを持つためには、たとえば『デス・ノート』を読む、
というようなことは効果的です。
読んでいれば多くの『デスノート』ファンと共感できます。(中略)
他にもたとえば『少年ジャンプ』を読んでいるだけで、
ジャンプを読んでいる何百万人の子供たち、
大人たちをつながることができます。
『スラムダンク』を読んでいれば、スラダンファンとつながれる。
(中略)
あまり無理をする必要はありませんが、
世の中は自分の趣味だけで成り立っているわけではないので、
他の人がかなりはまっているものを一つ抑えておくだけで、
多くの人とつながることができる。
この技を覚えておくと、コミュニケーションの
コストパフォーマンスとしてはかなり期待できます。
(89~90p)
この文章を読んだことで、『ワンピース』を読んでみようかなと
今、思っています。
「原作20年」「国民的人気」と言われているマンガですが、
詠んだことはないのですね。アニメも少しだけ。
YouTube: 『ONE PIECE』連載20周年記念ムービー
「ブックオフ」で買って、学級文庫にせっせと入れているのに、
自分がまだ読んでいません。
「道徳の友情は、このマンガで勉強できる」と
セミナーの講師の先生が言っていたことを思い出します。
齋藤孝さんの本を読んだことをいい機会に、読み始めます。
今度の土曜日には2時間余のアニメもあり。
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/170826premium/
人はみな、自分の好きな世界について語りたいと思っています。
もし相手がそれについてある程度知っていれば、
語りあえるわけです、
しかし何も知らないと、説明のしようがありません。
(中略)
知識があることによって、話し上手にもなれますし、
それ以上に聞き上手になることができる、
ということを忘れないでください。
あるいは自分の趣味が広いことによって、
他の人からもっといろいろな話が聞き出せるきっかけになる、
ということを覚えておくと、聞き上手になって、さらに知識が広がります。
聞き上手はそうした幅広い知識や世界、趣味の世界があることによって
成り立つのです。
つまり、知識は知識を引き寄せる磁石なのです。 (91~92p)
いい視点ですよね。
こういう視点を持てる齋藤さんは、やっぱりすごいと思います。
私はこのブログ上でいろいろなことを書いてきました。
5400本書いたのだから、
幅広くいろいろな世界を書いてきたと思います。
ただ自分が書いたことでも、忘れています。
このブログに書いたことを、ちゃんと覚えていたら、
聞き上手、話し上手になれただろうに。
タブレットを持ち歩きたいのは、
ブログがさっと見れて、思い出すことができるからというのもありますね。
うろ覚えでも検索して探せることがブログの強み。
つづく
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