「独壇場」ではなくて「独擅場」だったけど・・・
今日は4月29日。
3月1日放映の番組「探検バクモン 【辞書】」より。
↑この字「独擅場」を何と読みますか?
私は「どくだんじょう」だと思いました。
ところが・・・
正解は、「どくせんじょう」
よく漢字を見ると、「擅」は手偏であって、
土編ではありません。
もともとは「擅」だったのに、
土偏の「壇」だと勘違いする人が増えてきて、
「独壇場」と書いて「どくだんじょう」と
読むようになってきてしまったそうです。
広辞苑には「誤って『独壇場(どくだんじょう)』ともいう」と
あるそうです。
「独壇場」を広辞苑で調べると、
「擅(せん)の誤読からできた語」とあります。
本当は「独擅場(どくせんじょう)」だったのに、
誤表記・誤読によって「独壇場(どくだんじょう)」が生まれ、
今はこちらが当たり前になってしまった例です。
さらに次の例。
「消耗」はもともとの読みは「しょうこう」だったのに、
「毛」の字につられて、読みが「しょうもう」になってしまいました。
言葉は生き物。変化します。
この番組で勉強になったことはいろいろありましたが、
その中で特に印象に残った内容です。
辞書の話は実に面白い。
今までも辞書については書いてきました。
今回の番組に登場した広辞苑の改訂責任者のお名前は、
平木靖成さん。すでに知っている人です。
※ここでも道草 「知られざる国語辞書の世界」その1・・・各辞書の紹介(2013年4月4日投稿)
↑ここに登場しています。
映画化された小説「舟を編む」の主人公のモデルと言われています。
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