東京での研修あれこれ9./ネット依存症
今日は8月16日。
8月9日・10日は発達協会主催の
「2016実戦セミナー M ICTを用いた指導・支援」の報告です。
3番目の講義である
【発達障害のある子と依存症/樋口進(久里浜医療センター)】より
〇日本で初のネット依存への専門医療を試みた。
〇前書きより
私どもの専門外来に訪れる患者は若者が多く、
中高生だけで全体の50%を占めている。
最も依存しているネットサービスは、
依然としてオンラインゲームであるが、
最近、スマホの様々なサービスにはまっている者が増えてきている。
〇受信患者の特徴
・男性はゲーム、女性はSNSにはまっているケースが多い。
〇ネット依存の期間が長くなればなるほど、
脳の様々な部位で神経細胞の脱落が進む
〇ゲームになぜ依存するのか?
現実の世で認められていない→現実社会での諦め
〇ADHDの子はネット依存になりやすい
現実の世界で不適応を起こしやすい。
でもネットの世界では大丈夫。だから”はまる”
〇ネット依存者に発生してくる問題
家族・対人関係
家庭内の暴言・暴力 親子の関係悪化
離婚 育児放棄 子どもへの悪影響
友人関係の悪化 友人の喪失
家庭内での暴言・暴力→家族にはショック。注意ができなくなる。
〇ネット依存
治療の基本は、本人が自分の意思で行動を変えていくように
援助すること。
しかし、達成はなかなか難しい。
〇ネット依存関係の課題
対策が遅れている!!!
IT技術の進歩と使用拡大が優先され、
負の側面への対応がおろそかになっている。
〇ネット使用に関する規制がない
せめて、若者をターゲットにした一定の規制が欲しい
〇ネット製品提供側への規制がない
・スマホの進化 使用時間が益々延びる
・アプリ(特にゲーム)の依存性増大
・マーケティングの規制ない
〇韓国政府の取り組み
・強制的シャットダウン制度(シンデレラ法)
内容 深夜時間帯(0~6時) ゲーム利用を遮断
対象 16歳未満
担当部署:女性家族部
施行日 2011年11月
・選択的シャットダウン制度
内容 両親が要請する時間帯にゲーム利用を遮断
対象 18歳未満
担当部署 文化観光体育部
施行日 2012年1月
・クーリングオフ制度
内容 ゲームを接続して2時間以上するか
1日4時間を超えるとゲームを遮断
対象 小中高生
担当部署 教育科学技術部
施行日 未定
※韓国でこのようなことをやっていたのですね。
しかし、このようなニュースを見かけました。
韓国紙、朝鮮日報(電子版)によれば、
韓国政府は7月18日、「ゲーム文化振興計画」を発表した。
ゲーム専門の人材を養成するマイスター高校を設立するほか、
青少年について午前0時から6時まで無条件で
ゲームにアクセスできなくしていた
強制的シャットダウン制(シンデレラ法)を
親の選択制に変える内容を含んでいるという。
つまり、ゲーム産業に対する規制緩和である。
韓国文化体育部の金鍾徳(キム・ジョンドク)長官は
「ポケモンGOが出てくる環境を作らなければならない」
と強調している。 産経WEST
※韓国も揺れています。 つづく
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