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2015年9月15日 (火)

「足元の小宇宙」(NHK出版)より/ペンネームのいわれ

 

今日は9月15日。

  

前投稿に引き続き、

「足元の小宇宙」(埴沙萠著/NHK出版)から引用。

  

埴沙萠(はにしゃぼう)というペンネームのいわれについて書いてありました。

埴さんは、東京農大の「育種学研究所」の中の砂漠植物研究室に在籍し、

サボテン(シャボテン)の研究をしていました。

引用します。

  

このときに、研究所の先輩、同僚たちは、どうせ

「おいシャボテン君」「シャボ君」と呼ぶようになるだろうから、

人からニックネームをつけられるまえに、自分でつけてしまえということで、

シャボテンを育てるのに使う赤土「埴」と、

シャボウに沙萠の字を当てて、

「沙」水の少ない赤土から萠え出るという意味と音とで、

埴沙萠というペンネームをつけました。  (67p)

  

ここで「シャボテン」「サボテン」という言葉が出てきました。

この区別はあるのか興味を持ちましたが、調べた限りではよくわからず。

埴さんは、サボテン・多肉植物を総称してシャボテンと記述していました。

  

 

(1968年の)ある日、近くの本屋で、昆虫写真家の栗林慧(さとし)さんの、

アリのすばらしい写真を見て、

これが植物生態写真家・埴沙萠の誕生のきかっけになったのでした。

シャボテン撮影で学んだ撮影技術を活かして、

野山の植物の撮影がはじまりました。  (72p)

  

そうかあ、栗林さんの影響だったのですね。

栗林さんの活動も長い。

  

 

地下茎から芽が出てくるのは「芽吹き」、

タネから芽が出るのは「芽生え」と呼んでいます。  (106p)

  

そうか、こうやって区別しているんだ。

これって国語辞典には書いていない区別。埴さんの解釈かな?

「芽吹き」は新緑の葉の様子を思い浮かべるなあ。

  

  

ヘチマが、ぶ~らぶ~ら風に揺れているのを眺めていましたら、

とつぜん、ヘチマの先端からタネが落ちてきました。

ヘチマの実のなかの網棚に入っているタネは、

実がぶらぶら揺れているとタネの通路 

ーーヘチマたわしに三つの穴がありますが、あれがタネの落ちる通路ですーー

を通って下に落ちてくると、その重みで実の先端がとれて、

タネがばらまかれるという仕組みになっているのでした。

科学雑誌にそのことを書きましたら、ヘチマの研究で有名な大学教授から、

大発見だと電話がかかってきました。

みなさん、ヘチマの実でタワシをつくりたくて、熟れるまえに採るので、

タネの旅を見ることができなかったのでした。  (111p)

  

ヘチマの先端からタネが落ちるのを目撃したなんていいですね。

こんなことを体験できる生活をしてみたいです。

以上で「足元の小宇宙」からの引用を終了。

今晩、図書館の返却ポストに返しに行きます。

 

 

 

 

 

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