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2015年9月15日 (火)

「足元の小宇宙」(NHK出版)より/草露

  

今日は9月15日。

  

前投稿に引き続き、

「足元の小宇宙」(埴沙萠著/NHK出版)から引用。

  

夏の夜の宝石

夏の夜、草の葉さきに光る水玉は、

月の光に輝いて、宝石のようです。

夏の朝、草の葉さきに光る水玉は、

朝日の光に輝いて、太陽のしずくのようです。

雨の水玉が、空からおりてきて、土の中に入って、

草の養分になるいろいろを、溶かしこんで、

そして、根から草のなかに入って、

茎や、葉や、花に、送りとどけて、

シゴトを終えた水が、空へ帰ってゆく水の玉です。

草や木を育てるシゴトを終えた水は、

葉から排出されるので、この現象を「排水現象」と呼んでいます。

しかし排出されて葉さきに輝く、この宝石のような水玉には、

ふさわしい名前がついていません。

植物学者は「溢泌液(いんぴつえき)」と呼んでいます。

これは空中の水蒸気が冷えてできる露とはちがう水玉です。

埴沙萠は、「草露(くさつゆ)」と呼ぶことにしていますが、

この草露は夜だけでなく、昼も絶え間なく排出されています。

出るとすぐ蒸発するので見えないのですが、

葉にビニール袋でも被せておくと、水が溜まるのでわかります。

葉の上にのった雨の水玉と、露の水玉は、さわるとすぐ落ちます。

でも、葉のなかから出てきた水玉は、

葉をちょっと揺らしても落ちません。 (48~49p)  

  

いい文章だったので、たっぷり引用してしまいました。

特に最後。

実際に葉を揺らしてみたいです。今朝にでも。

  

「花は、虫招きシゴトがすんだら、早くしおれたほうがいいんです。

人に摘まれないうちに」  (56p)

  

そうですよね。受粉したのに、人間に摘まれてはアウトです。

オオマツヨイグサが晩に咲いて朝にはしおれる現象についての

埴沙萠さんのコメントです。

  

写真・・・電子時代になって、

画像とかデータと呼ぶようになりましたが、

シャッターをおすだけで、撮りたいモノが撮れるのですから、

いい時代に生まれてきたと喜んでいます。

いまのカメラは、撮影者の気持ちを察知して、

カメラが撮影してくれます。

木や草の姿、輝きに、気持ちを集注してボタンを、

ちょっとおすだけで、絵画的描写も、文章的描写も、

写し取ってくれます。嬉しいことです。 (61p)

  

この感覚。たくさんの植物の写真を撮ってきた人が

感じる感覚なのでしょう。

前半部分はわかります。カメラに感謝です。

後半部分の感覚はまだわかりません。なんとなく・・・です。

  

まだつづく

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