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2015年9月19日 (土)

ススキの話その5/枯れすすき・ススキの登場する曲

  

今日は9月19日。

  

ススキの話の最終回。

  

本「身近な雑草の愉快な生きかた」(ちくま文庫)から

またまた引用します。

  

風に揺れるすすきの穂は秋の風物詩であるが、

ススキにとっても秋風はとても大切である。

というのもススキは風によって花粉を運んでいるのだ。

お月見に飾られる穂先のそろったススキの穂は、

まだつぼみの状態である。

しかし、雄しべと雌しべを出して花が咲きだすと、

穂が四方に広がる。

こうして、風を受けやすくして、自分の花粉を風に運ばせながら、

一方で風によって運ばれてきた

ほかの個体の花粉をキャッチするのである。

花が終わると広がっていたススキの穂は閉じて、ふたたびそろう。

種子が熟すまでのあいだは、

風によって痛まないようにやり過ごすのだ。

やがて種子が熟すと、ススキは再び穂を四方に広げる。

こんどは、風に乗せて種子を飛び立たせるためである。 (228p)

  

穂はこのような動きをしていたのですね。

確かめたくなります。今年の秋はススキにこだわってみますかね。

こんな映像がありました。

ススキが種子を飛ばす映像です。

こんなのを生で見てみたいです。

 

  

引用を続けます。

  

こうして風にさらされて種子を飛ばし終えたススキは、

秋の終わりとともに枯れてしまう。

しかしケイ酸質を多く含むススキは茎がかたいので、

枯れても立ち尽くしたままである。

  

〽おれは河原の枯れすすき

  

その立ち枯れたようすは、そう歌われた。 (228p)

  

  

「枯れすすき」はよく聞く言葉。

その理由は”ケイ酸”だったのですね。

  

しかし、「河原の枯れすすき」はススキではなくオギかもしれませんね。

※参考:ここでも道草 ススキに似ているが、ススキではないもの(2007年11月18日投稿)  

  

ちなみに「おれは河原の枯れすすき」は

「船頭小唄」(野口雨情作詞/中山晋平作曲 大正10年)の

歌い始めでした。

 

Photo_2   

  

「枯れすすき」といえば忘れてはいけないのがこの曲。

 

Photo_3   

「昭和枯れすすき」(山田孝雄作詞/むつひろし作曲 昭和49年)です。

しっかり印象に残っている曲です。

  

ケイ酸による立ち枯れたススキを見て、

人間はいろいろ思うのですね。

季節が寒い季節だから、プラスには考えないのですね。

  

  

調べていたら「すすき」という曲を見つけました。

「すすき」(稲津端子作詞 渡部節保作曲)です。

歌詞です。

  

すすき すすき  お前の側から 秋はどんどん逃げて行くよ

そして その羽毛(はねげ)のような綿がなくなると  

ほら こんな爽やかな風にも散っていく

  

すすき すすき  お前の側から 秋はどんどん逃げて行くよ

寂しく 一人ぼっちにならないうちに 私と一緒に行く気はないかい?

ほら 夕日も静かに姿を消してゆく 消してゆく

  

 

  

まさに、種子を飛ばすときの様子を歌にしています。

今年の秋はやっぱりススキの穂の観察をしたいですね。

  

ちなみに次のサイトに、

この歌詞に関する面白いエピソードが書いてありました。

http://www.geocities.jp/nekoron6/hitokoto/050210/050210.html

引用させてもらいます。

こんな歌詞を小学生の時歌ってたんだな~と改めてしみじみ・・・。

そうそうこの歌詞の中の「羽毛(はねげ)」のところを

男の子たちは「鼻毛(はなげ)」といつも歌っていて、

それを聴くたび私はお腹を抱えてヒーヒー大笑いしていました

(お下品な子供だったのね、てへへ)。

当時なんでこんなことで(しかも毎回)笑えたんだろう・・・。

笑っちゃいけない、いけないと思えば思うほど

おかしくなっちゃうんですよね、なんてことないことでも。

朝礼の時なども1人で思い出し笑いをしてにやついてたな~。

ピアノのレッスン中もそんな感じで、

始めのうちは先生も一緒になって「なにがおかしいの」と

笑ってるんだけれど、私がいつまでもにへらにへらした顔で

弾いてるもんだから「もう帰りなさい!!」とレッスン中断に。

そして先生は家に電話。帰ると激怒した母が待っていました。

なつかしいあの頃・・・(笑)

 

そりゃあ、羽毛(はねげ)は鼻毛にしたくなりますよ。

  

  

この曲を最後に、「ススキの話」シリーズは完了。

読んでいただきありがとうございます。

コメント

今日も仕事に出ました。帰宅はいつもの23号バイパス。「あっ!ススキの穂。」気づいたけどちょっと様子が違う。通り過ぎるときわかりました。パンパスでした。大清水は、以前パンパスを栽培する園芸農家がありました。種子を風に乗せてバイパスに新天地を求めたのでしょう。

パンパスグラスという植物のことですね。
よく似ています。
この秋、またススキ情報があったら教えてください。
でも研究発表が近いから、その後ですね。
よろしくお願いします。

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