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2015年9月15日 (火)

「足元の小宇宙」(NHK出版)より/ケヤキのタネをとばす方法

  

今日は9月15日。

  

ちょっと前に話題にした本「足元の小宇宙」(埴沙萠著/NHK出版)を

読破しました。

地元の図書館から借りた本です。

印象に残った文は、ここに引用しておきます。

  

埴沙萠には、木や草とのつき合いが先にあって、

その美しさ、と言っても、花を見て「わあ~キレイ」と言うんじゃなくて、

生きていることの美しさ、生きる仕組みのすばらしさに惹かれて、

それを写真に撮っておきたいということで、

カメラと結びついたのですが、撮影しすると、

何だかその美しさが、自分のモノになった、そんな気になる。

だから、こうしていっぱい写真を撮っているんだと思います。

(16p)

「自分のモノになった」という気持ちはわかるなあと思いました。

  

(タンポポの)花びらがしおれて、タネができあがるころになると、

これまで花を護っていた、ひげのような萼(がく)が、

白い羽毛に変身して、タネのはいった実を、

遠くへ旅立たせるための、旅行用具になります。

無駄のない、すばらしい生長設計ですよね。  (36p)

 

実が熟れて、タネができあがって旅立ちの時がくるころには、

それまで花を護ってきた萼や、苞(ほう)、子房の皮などが、

旅行グッズに変身して、タネを遠くへはこんでくれます。

(86p)

旅行用具(グッズ)への変身は、

埴沙萠さんが何度か書いている発想です。

じっくり観察している人だから感じることなのでしょう。

ケヤキは葉っぱがタネを遠くに飛ばします↓

秋になるとケヤキの葉は黄葉して、そして散っていきますが、

枝先の実のついた梢の枯れ葉は、散らないで残っています。

あとでわかったのですが、実が熟れて旅だちの準備ができるのを

待っていたようです。

そして104ページ下の写真のように、

枯れ葉の腋(わき)に実がついた梢が、

枝から離れて、風にのって飛んでいきました。

枯れ葉が翼の代わりをしているのでした。  (103p)

Epson616 (104p)

  

すみません、画像まで載せました。

魅力的な文章・写真です。

(画質はうんと下げました。本物を見たい場合は本を手にしてください)

ケヤキは身近にあります。

毎朝、あいさつ運動で立っている場所の傍らにもあります。

今年の秋は、じっくり観察してみたいです。

  

つづく

  

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