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2015年3月 5日 (木)

20150228報告8/「面白がってくれる他者」が創発の手助けをする

  

今日は3月5日。

  

ちょっと今晩は頑張ろう!

  

2月28日のキミヤーズ塾の報告の続きです。

  

赤木和重先生のお話です。

  

  

〇村上公也先生は、「説明するな、表現しろ」と言う。

 赤木先生はそのことに触れて、

 「説明と表現の違いは何だと思いますか」と尋ねられた。

 赤木先生は、今回やっと腑に落ちたと言っていた。

 赤木先生によると、説明と表現の違いは以下の通り。

〇【説明】=(身体の)外にあるものを言葉として伝えたもの

  【表現】=(身体の)内にあるものを言葉や身体で出したくなったもの

  

 

〇表現の創発の手助け

 ・手助けの一つとして「面白がってくれる他者」をあげていた。

 ※なるほどと思う。教師や一緒に学習する子どもの役割である。

 ・しかし現実では、教師は「訂正する他者」「否定する他者」

  「教え込む他者」である。

  

〇赤木先生のレポートの「でも、なぜいま、創発?」はいいなあ。

 以前、「その気」「やる気」のレポートもよくて、

 その後の自分の考えるベースになった。今回も?

  

 引用する。引用させていただく。

  

 「でも、なぜいま、創発?」

 

 しかし、なぜいま、「創発」に私たちはこだわるのでしょうか。

 2つの理由があります。

 1つは、今の特別支援教育を変革するためには、

 必須の概念(見方)だからです。

 2つは、子ども理解には欠かせない必須の概念(見方)だからです。

 前者から説明します。

  

●特別支援教育に風穴をあけるものとしての創発

 現在の特別支援教育は、スモールステップが主流です。

 もちろん、スモールステップそのものを否定しているわけではありません。

 地道な教え方も必要です。

 しかし、現在のスモールステップの多くは、大人が設定した目標に、

 予定調和的に子どもを向かわせるという風潮が

 強くなっているように思います。

  

 例えば・・・

 【はみがき】→【チューブを出す練習】→【歯ブラシを取り出す練習】

 →【洗面台に立つ練習】→【歯ブラシを口に入れる練習】→・・・・

  

 繰り返しますが、このようなスモールステップの教育(訓練)自体を

 否定しているわけではありません。

 しかし、これだけになることにはとても危険だなぁと思います。

 一番の理由は、子どもの無限の可能性を消していることです。

 子どもは、といいますか、人は、誰かの思い通りになる存在ではありません。

 「こうすればこうなる」ほど単純な存在ではありません。

 障害のある子どもも例外ではありません。

 しかし、スモールステップが流行れば流行るほど、

 また、洗練されればされるほど、さらには、子どもに障害があるときほど、

 子どもとは離れたところで外側から目標が設定され、

 教師が子どもを目標にスムーズに向かわせる風潮が強くなってしまいます。

 その風潮を打ち破るのが「創発」です。なんといっても、新しいのです。

 教えていたことをもとに、でも、教えていることとは全く違う

 子どもの姿が生まれるのです。

 「こう教えればこうなる」教育とは全く違います。

 「こうすれば、あぁ、なにこれ、あれ、予想外。でも楽しい」

 そんな創発を、教育の中で味わってみたいと思いませんか。

 いってみれば「予想外を予想する」・・・・・

 そういう特別支援教育はどのようにして可能になるのか。

 そんなことに今回はチャレンジしてみたいと思います。

  

●子ども理解を深めるものとしての創発

 「創発」を設定した2つ目の理由は、子どもの発達自体が、

 実は「創発」の過程に他ならないからです。

 だからこそ、創発をとりあげることで、

 子ども理解を深めることができると考えています。

 もちろん、子どもの発達や学習には、

 1つ1つ積み重ねていく側面もあります。

 例えば、漢字の学習などは、まさに日々の地道な取り組みが関係します。

 しかし、このようなスモールステップ的な理解だけでは

 回収できない内容があります。(後略)

  

〇以上が引用である。さらに次のような話が続く。

 ・発達は、坂道のように発達するのではなく階段状に発達する。

 ・急に言葉が言えるようになったりする。急に変化をする。

 ・階段を登るような変化を「質的転換」という。

 ・「質的転換」これが「創発」と言える。

  

〇再び引用する

 

 なお、今回は、発達そのものではなく、授業という学びの場面のなかで

 子どもの「創発」を考えます。

 発達に比べると、学び(授業)の場面は、時間軸はかなり短いですが、

 しかし、そのなかでも、子どもは、創発を示します。

 授業が始まる前と始まる後で、見違えるように、何かつかんだように、

 そして、それは「変身」といってもいいいような姿を見せる子どもがいます。

 その姿の中に、子どもを理解する視点が隠されていると思います。

 子ども自身も驚くかもしれません。

 夢中になって学んでいるうちに、いつの間にか、

 「あれ、自分、こんなことができたの?」「こんな自分だったっけ?」

 と変わっていくのですから。

  

〇以上で引用終了。何度でも読んで頭に染み込ませたいレポート。

 あまりしていなかった発想を頭に入れることで、

 何か新しいこと浮かんで来る予感がある。

  

  

   

キミヤーズ塾の報告はここまでですが、いわゆるこれは理論編です。

今回ありがたいことに、実践編で村上先生の授業を見る機会が来週あります。

キミヤーズ塾で学んだことを視点にして、授業を見てきたいです。

 

   

「20150228報告」シリーズは、残すところ「美の巨人たち」だけになりました。

あらためて盛りだくさんの1日だったと思い返します。

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