タイヤ交換中に読みふけった「海馬」(新潮文庫)/インターネット
今日は12月14日。
午前中にイエローハットに行って、自動車のオイル交換をしてきました。
私は4月と12月にオイル交換をすることが多いです。
ついでにタイヤ交換もします。
今回も冬用のタイヤへの交換をお願いしました。
そしたら、混んでいて2時間30分ほどかかると言われました。
え~と思ったけど、カバンの中に「海馬」(池谷裕二・糸井重里著/新潮文庫)が
入っていたことを思い出しました。
この2時間30分はチャンスだと思い、読書に耽りました。
もう何ヶ月もかかって読んでいる本ですが、
この2時間30分でほぼ読み切りました。
この本のことで、何本も投稿できそうです。
収穫の多い本です。さっそく引用します。
糸井重里さんと池谷裕二さんの対談形式の本です。
糸井さんが、インターネットを利用して、
「ここまで考えた」というのを発表していると言ったことを受けて・・・・
池谷:考えた結果ではなくて、
考えのプロセスをアウトプットしようとしているのですね。
糸井:はい。インターネットがなかったら、
考え途中のことを発表することはできなかったわけで・・・・。
そう思うと、インターネットはそういう使い方をすれば、
人の脳を変えるかもしれないです。
「わからないところはわからないときちんと言って、
あとは誰かが続きを考えてくれる」
というインターネットの使い方は、
おおげさに言えば人類のためになると思っています。
他人のものを使えるチャンスが増えるのと、
他人の脳に刺激を与えるチャンスが増えるという大きな役割もあります。
結果が出ないと商品の値打ちがなかったような時代ではないから、
プロセスを値打ちにしていけば、
おもしろいなぁと考えているんですけれども。
池谷:実は糸井さんがおっしゃった方向に、
科学のあり方も変化しているんですよ。
昔の科学は結果勝負なところがあって、
ぜんぶを証明してつくりあげたあとにはじめて発表していたのですが、
今は仮説のまま公表しちゃうんです。
仮説の発表後に人が寄ってきて、
その仮説を証明していくというように、
科学全体がプロセス重視に変わっているんです。
インターネットの発展に伴って、
情報の行き来が速くできるようになったために、
科学のあり方も変わってきています。
閉鎖系から開放系に移っていますよ。(300~301p)
このインターネットに関する対談は魅力的です。
9年前に出版された本ですが、インターネットの記述は新鮮です。
「インターネットの発展に伴って、情報の行き来が早くできる」
なるほど。
考えたこと、思ったことなどすぐに広く公表できるインターネット。
なので途中経過をどんどん報告していく発想を、確かに自分はやっています。
きっちりまとめてから発表しようなどとは、考えていません。
今はこんなことを考えています、
今はこんなことをしています、
次はこんなことをしてみたいと思っています・・・・などなど。
それは読む人に、その後のことを考えたり、行動することを促す可能性があります。
それって、インターネットならではのことだったようです。
インターネットをそういう側面から見るというのは新鮮でした。面白かった。
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