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2014年8月27日 (水)

「肢体不自由児たちの学童疎開」引用4/就学免除申請→認可の形

  

今日は8月27日。

  

前投稿のつづき。

  

8月9日放映の「ETV特集 ”戦闘配置されず”~肢体不自由児たちの学童疎開~」から。

  

番組はここで光明学校の歴史、というか肢体不自由児の教育の歴史に触れています。

これがまた驚きの内容でした。

  

昭和の初め、まだ肢体不自由児の学校はありませんでした。

ではでは、普通の学校に行っていたかというと、

そうではありませんでした。

明治19年の小学校令で、政府は初等教育を義務化しましたが、

障害のある子どもたちを受け入れる環境が十分の整っていませんでした。

なので・・・・ここが驚きです。

  

ナレーターの話:

 

ほとんどの場合、親は就学免除を申請して、

それを行政側は認可するという形がとられました。 

肢体不自由児など障害のある子供が教育を受ける権利は

保障されていなかったのです。

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繰り返します。

親が就学免除を申請して、それを認可してもらう形!

こんなことが行われていたのですね。

  

そしてつらい思いをした人の声が出てきます。

花田春兆さんです。

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花田さんが6歳の時、両親は就学免除を役所に申請しました。

その時の悔しさを著書「折れたクレヨン」に記しています。

  

親としても子どもとしても、入学を望んでいないわけではないのに、

そんなものを書かなければならない。

その時私はクレヨンで絵を描いていた。

学校へ行きたいという思いは、激しく募っていた。

描いているはずの絵が涙でぼーっと霞んでくる。

握りしめた手に余計な力が入ってくる。

ポキッと音を立てて手の中のクレヨンが折れた。私は、泣いた。

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中村尚子さん(立正大学准教授・肢体不自由児教育)の話:

 

知的障害に伴うような重度の(肢体不自由の)子どもたちの過ごしていた生活というのは、

外に出してもらえないということですね。

家で閉じ込められている中で、

短命に終わった子供たちというのもたくさんいるんじゃないかなと思います。

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これは、実は目の当たりにしています。

今から30年ほど前、勤務の関係で通るようになったある交差点で、

赤信号で止まると、すぐ横の家の格子がはめられた部屋に、

障害を持つ男の人がいてよくわからない声を発しながら、手を出していました。

その手が自動車に触れそうで、少々怖かったです。

何歳くらいの人だったのか?

30とか40くらいでしょうか?大人でした。

年齢不詳です。

でもその交差点に止まるのはとても辛かったです。

部屋に閉じ込められていた障害者なのだと思います。

5年ほどその状態でしたが、いつからか姿を見なくなりました。

どこかに引っ越したか、亡くなったか。

あの状態は、家族にとっても大変なご苦労だったと推察します。

そんなに過去のことではないのです。

  

  

そしていよいよ光明学校ができます。

 

ナレーターの話:

 

大正時代になると自由主義的な風潮が広がり、

それまで教育を受けられなかった子どもたちへの関心が高まります。

昭和7年、日本初の肢体不自由児のための学校、東京私立光明学校が開校しました。

入学者数34人からの出発でした。

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先ほどの花田さんにとっても、待ちに待った開校でした。

昭和9年、花田さんは9歳で入学します。

花田さんの話:

 

ひとりぼっちでいたから、(光明学校が)できて、助かったと思った。

うれしかったよ。まさに光明だった。ひとりぼっちの世界から、抜け出せる喜び。

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光明学校では、手に職をつけるための授業も行われ、

男子も裁縫の授業に参加しました。

当時としては、とても珍しいことだったそうです。

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学校には看護師が配置され、治療も行われました。

教育と治療という2本柱を備えた画期的な施設でした。

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しかし、時代は戦争の時代に突入していきます。(つづく)

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