「ペリリュー」その5/味方も殺す戦場
今日は8月19日。
今晩は「ペリリュー島の攻防」について書いていくぞ。
8月13日の放映の「NHKスペシャル 狂気の戦場ペリリュー ~”忘れられた島”の記録~」より。
今回もR・V・バーキンさんの証言。
仲間の一人が「俺は殺される やつらに殺される」と大声でわめき出しました。
衛生兵が、馬でも死ぬくらいの大量のモルヒネを打ちましたが効きません。
彼のわめき声は大きくなるばかりでした。
300メートル先には、日本兵の陣地があったのです。
このままでは日本兵に気づかれてしまう。
仲間の一人が塹壕用のシャベルで頭をぶん殴り殺しました。
多くの仲間が1人のために危険にさらされることを思えば、
しかたがなかったのです。
味方を殺さざるを得ない場面の話。
恐ろしい話です。
ドラマ「ザ・パシフィック」でも、上記の証言のような場面が描かれていました。
日本側にもこんな話がありました。
ナレーター
一方、日本側が味方の処刑を行っていた可能性のある映像が残っていた。
手足をしばられ首を切り落とされた遺体です。
当時日本軍では、敵前逃亡や投降は死に値するとみなされていました。
亀谷長成さんの証言
投降しようとしたら、もう許さんから。
(戦場では)人間でも動物くらいにしか考えない。
そうしないと殺せない。やらないと自分がされるから。
亀谷さんは投降者が処刑されたのを目撃したそうです。
戦争にはこういう面も当然出てきてしまいます。
こんな場面もありました。
写真に写っているポムロイ1等兵の証言
岩山での戦いの最中(さなか)、日本兵が突然銃剣で襲いかかってきた。
私は彼の腹に2発うち込んだ。
倒れた彼の懐から1枚の写真がのぞいていた。
手に取って見ると、彼が両親と幼い妹とともに写っていた。
いったい何てことをしてしまったんだ。
私は大きなショックをうけ言葉を失った。
狂気の中でも、ふと正気に戻った時、
自分のやったことにショックを受ける。
こうやって証言から、戦争の実態がうかがい知れます。
証言をこうやって書き残すことは大事なことだと思います。
映像はわかりやすいけど、すぐに見られない。
たくさんの人に見られないという短所があります。
私自身が見直す時にも、誰かがこのブログを見てくれた時にも、
文章になっているのは絶対いい。そう思って聞き書きしています。
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