オキシトシンって、すごい その2
今日は4月6日。
4月5日放映「NHKスペシャル 人体 ミクロの大冒険2
~第2回 あなたを変身させる!細胞が出す”魔法の薬”~」について、前投稿の続きで書きます。
細胞の出すオキシトシンによって人間の行動が左右されるのではなく、
人間の行為がオキシトシンを出させることはないのか調べている人もいます。
たとえばインストラクターに命を託してスカイダイビングをすると、
オキシトシンたくさん出ました。
結婚間近の夫婦にキスをしてもらった後にオキシトシンの量をはかると、
男性は26%アップ、女性は213%アップしたそうです。(この男女差は興味深い)
初対面でも、ダンスなど他の人と一緒に何かするとオキシトシンの量はアップします。
この実験をしたポール・ザック博士はこう言っています。
これまでの実験の結果、オキシトシンを出せば、神経細胞が刺激されて、
他の人にやさしくなれます。
より寛容でポジティブな人間になれるのです。
人間は動物と違って、細胞を自ら変えることができます。
なりたい自分になれるのです。
さらにザック博士は言います。
オキシトシンは相手と触れ合った時に出る。
見つめ合う、相手を思いやることでも出る。
人間の行動によって、オキシトシンを出す能動的な行動を勧められました。
この後、オキシトシンを使った自閉症の臨床試験のことが紹介されました。
これが小嶋先生の話です。
その時に調べた内容を引用します。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20131219/ より引用
東京大学 大学院医学系研究科 精神医学分野 准教授 山末 英典は、
同研究科 統合生理学分野 特任助教(当時) 渡部 喬光らと共同で、
ホルモンの1種であるオキシトシンをスプレーによって鼻から吸入することで、
自閉症スペクトラム障害において元来低下していた内側前頭前野と呼ばれる
脳の部位の活動が活性化され、それと共に対人コミュニケーションの障害が
改善されることを世界で初めて示しました。
今後はこの研究成果をもとに、オキシトシンの点鼻スプレー製剤を活用して、
未確立だった自閉症スペクトラム障害における対人コミュニケーションの障害の
治療法開発に取り組んでいきます。
番組では、東京大学と金沢大学の共同研究と紹介されていました。
オキシトシンを後から投与することにより、
行動とか 脳の働きが変わることを期待しての試験です。
研究の元になったのは、金沢大学の東田陽博教授の実験でした。
自閉症の患者さんの中に、血液の中のオキシトシンの濃度が低い人がいることがわかりました。
オキシトシンを補充することで、自閉症の症状が改善されるのではないかと考えました
試験で使われているのは、オキシトシンスプレー。
特別支援学級の担任としては、とても興味をそそる試験です。
番組は再び赤ちゃんを産んだお母さんの話へ。
出産から1カ月たち、お母さんが母乳を与えているシーン。
ナレーターが言います。
「オキシトシン細胞が、親子を助けています」
ムム?どういうこと?
つまりこうです。
↓乳腺細胞にオキシトシンをかけます。
そうすると母乳が出てきます↓
吸う力が弱い赤ちゃんを助けているというわけです。
オキシトシンはそんな役目もするのですね。
ホルモンは、年を取ることで減少するのが普通ですが、
オキシトシンは、活発に分泌されるホルモンだそうです。ザック博士の言葉。
80歳、90歳になってもオキシトシン細胞はしっかり働いてくれます。
私たちはいくつになっても周りの人と絆を作っていけるのです。
ナレーターが最後にまとめます。
長い人生を共に歩もうとする私たち。
細胞はそんな私たちの生き方をそっと応援しているのかもしれません。
すっかりオキシトシンに注目しています。
久々に小嶋先生の映像「小嶋先生が実演するオキシトシン7」を見てみようかな。
とにかくいい番組に出会えて、こうやってブログにまとめられてよかった。
さあ、後回しにしていたことをやろう。
興味深いことですね
見たかった 残念
投稿: ハマコウ | 2014年4月 6日 (日) 19:01
4月10日の午前0時40分からの再放送をぜひ録画予約しましょう。
価値ある番組だと思います。
投稿: いっぱい道草 | 2014年4月 6日 (日) 19:30