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2013年9月14日 (土)

大阪でワーキングメモリの勉強

 

今日は9月14日。

  

今年度になってワーキングメモリのことが、自分の関心事のひとつです。

今日は大阪に行って講義を聞いてきました。

   

大阪医科大学LDセンター研修開発部が主催の講義でした。

   

「ワーキングメモリと学習の関係 

       ~ワーキングメモリとは? 読み書きの学習を進める大切な力~」

講師:苧阪(おさか)満里子先生

(大阪大学大学院人間科学研究科教授 日本ワーキングメモリ学会理事)

場所:大阪医科大学 看護学部ホール

  

Rimg4168

講義の前に撮影↑ 講義の後に撮影↓

Rimg4169
   

   

〇人間の記憶の構造

 記銘・・・何を記憶するか

 ↓

 保存(貯蔵)

 ↓

 想起(再生 検索 再認)

  

  

アラン・バトリー

 ・1986年に「ワーキングメモリ・モデル」を発表

 ・「中央実行系」と「サブ(従属)システム」があり、サブシステムは次の3つに分けられる

  音韻ループ 視空間的スケッチパッド エピソードバッファー 

 ※ここでこれらの言葉は登場したんだ

 ・2000年にも新しいモデルを発表。

  

マジカルナンバー4

 ・マジカルナンバー7と言われるが、7つの数字を覚えることは難しい。

 ・7つ覚える時は、何か方略を使っている。※「方略」=手だて

 ・方略を使わずに覚えられるのは4つ。成人の標準。子どもはもっと少ない。

  

〇ワーキングメモリの資源を測定する

 ・Reading Span Test(RST) 文の読みと単語の保持 

 ・文章を読みながら、文中に出てくる単語を覚える 

 ・2文からスタートして、5文くらいまでテストする。6文ができる人はほとんどいない。

 ・Listening Span Test(LST) 文の聞き取りと単語の保持

 ・聞いた文が正しければ左手、間違っていたら右手を挙げながら、最初に出てきた単語を覚える

日本語RSTと読解力の相関が高い

 ・読解に必要のないものを覚えてしまい、結果読解が苦手になる

 ・何に焦点を当てるかが制御できる(中央実行系)のが高いワーキングメモリ

   

〇RST その例

  「年末には 家族で 大掃除をします」

       ・・・「家族」に下線が引いてあって、覚えるように指示 ターゲットワード

 ・文を読みながらも覚える

 ・間違えた単語を答えてしまう 「大掃除」(文内) 「元気」(文外)・・・侵入エラーと言う

  

〇言語の「RST」「LST」が難しい就学児前の子どもには・・・

 ・Counting Span Test (指定された図形の数を覚える)

   

※ワーキングメモリの実力をどうやって測ったらいいのだろうと思っていました。

 今回示されたRST,LSTがそれにあたると思います。

 実際に子どもたちの能力が測れるかどうか?

  

   

〇高齢者のワーキングメモリ

 ・高齢になっても短期記憶の力は落ちない

 ・注意の制御系が悪くなる 何を覚えるのか制御できない

 ・ターゲットワード以外も覚えて言ってしまう

 ※子どもの場合ではないが、高齢者の状態は子どもの逆を考えて参考にして欲しいとのこと。

  子どもたちはしだいに注意の制御系が発達します。

  ゆっくり発達しますが、高齢者になると、そのゆっくり発達した注意の制御系が衰退する。

 

 

(次の投稿につづく)

 

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