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2011年7月17日

2011年7月17日 (日)

片付けができない子2

   

今日は7月17日。

前投稿のつづきで、親野智可等先生の回答を紹介します。

     

だらしがない、片付けができない、やるべきことを後回しにする、

マイペース、字が雑……。

子どものこのような点を直してやるのは、非常に難しいことです。

  

私は、正直なところ、直してやることはできないと思っています。

これらを、子どものときに直してやるのは不可能なのです。

というのも、これらはみな生まれつきのその人の個性だからです。

  

大人ですら、自分をなかなか変えられませんよね。

あなたは、自分の苦手な面をすぐに変えられますか? 私にはできません。

大人にもできないことが子どもにできるわけがないのです。

大人のほうが、自分を変えたいという内面的なモチベーションも高く、

意志力・実行力・生活経験・工夫する力のどれをとっても高いのに、

それでもなかなか自分を変えられないのです。

  

子どものほうが、自分を変えたいという内面的なモチベーションも低く、

意志力・実行力・生活経験・工夫する力のどれをとっても低いのです。

ですから、子どもの苦手な面を変えるというのは、至難の業なのです。

子どものころなら直しやすいというのは、迷信であり、嘘なのです。

「鉄は熱いうちに打て」というのは、苦手なことを変えるという点では当てはまらないのです。

   

うつママさんは「何度も何度もそれこそ何年も言い続けているのですが、直りません」と書いていらっしゃいます。

うつママさんだけでなく、とても多くの人がそう感じているはずです。

でも、これから先何年同じことを続けても、結果は同じです。

それは明らかです。

   

そして、あまり言い過ぎると副作用が出ることも考えたほうがいいでしょう。

ですから、もう、今日を限りにきっぱりやめたほうがいいと思います。

どうせ言ってもムダなのですから。

その代わり、いつも私が言っているように、

叱らなくても済むような生活の流れにするのです。必要なのは合理的な工夫です。

その気になって工夫をし始めると、けっこういろいろと変えられるところがあるものです。

  

そして、そのような工夫をして、それでもできないところはたくさんあります。

それについては、目をつぶればいいのです。それが、楽しく暮らすコツです。

夫や両親に対しても、いろいろ目をつぶっているはずです。

もちろん、向こうも同じように目をつぶっているのですが。

そして、自分に対してはもっともっと目をつぶっているはずです。

子どもにだって目をつぶればいいのです。

そして、できないところは親子でやればいいし、

親が黙ってやってやる部分があってもいいのです。

そういう部分がすごくたくさんあってもいいのです!

できないところは、親が黙ってやってやればいいのです!

私の母親は黙ってやってくれました。そうやって、毎日を楽しく暮らすことが大事です。

そうしながら、待てばいいのです。子どもの成長を待てばいいのです。

子どもは、ゆっくりですが着実に成長しています。

大人になり、社会人になって、それなりの責任をもって仕事をし始めると人は変わります。

だらしなかった子も、だらしないなりにしっかりしてきます。

忘れ物の多かった子も、片付けない子も、すぐにやらない子も、

みんなそれなりにしっかりしてくるものです。

    

うつママさんのお子さんのような子が昔もいっぱいいたはずですが、

今はみんな大人になって、それなりに立派にやっているのです。

ですから、先ほど言ったような合理的な工夫をして、

毎日を親子で楽しく明るく暮らしていけばいいのです。

そうすれば、子どもが大人になったときに、

親の愛情をいっぱい実感している人になってくれます。

   

子どもが大人になった暁に、親子の人間関係がいい状態であるかどうかは、

人生の非常に重要な分かれ目です。

親の愛情を実感していて、親子の人間関係がいい場合は、

その人はこれからもしっかりまっすぐ生きていきます。

人を思いやりながら、いい人間関係を作りながら、明るく楽しく生きていきます。

細かい問題はいくつか生じるかもしれませんが、基本的にはだいじょうぶです。

もちろん、親にも素直に優しく接することができます。

でも、そうでない場合は心配です。

それは、心を寄せるところがない、心の安らげる場所がない、心の故郷がないということです。

自分の心のコップが満たされていないので、人に優しくすることができません。

心が寂しいので、望ましくない誘いにも引きつけられがちです。

もちろん、親にも素直に優しく接することができません。

この分かれ目は、すぐにやってきます。

親が思っているより、はるかに早くやってくるのです。

   

子どもが子どもでいる時間というのは、案外と短いのです。

今の毎日の、親の一言一言が来たるべき日を用意しているのです。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。

少しでもご参考になれば幸いです。

うつママさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。    

     

     

2007年2月28日の文です。

私の考え方の一部になっているのを感じます。    

     

途中で「叱らなくても済むような生活の流れにするのです」という言葉が出てきます。

具体的には、「『叱らない』しつけ」(親野智可等著/PHP研究所)が参考になります。

    

懇談会での真剣なお母さんとの話から、

親野先生の話の復習ができました。

   



片付けができない子

    

今日は7月17日。

先日、懇談会が終わりました。

一人のお母さんと、息子さんの片付けについて話をしました。

片付けができない息子に、ずっと声をかけてきたが、

なかなかできるようにならないということです。

私は、片づけはなかなか子どものうちはできるようにならないから、

いっそお母さんが片付けちゃったらどうですか。

そうすれば、お母さんも息子さんもストレスがたまらなくていいのではと提案しました。

しかし、何年も声をかけてきたお母さんにとっては、

声をかけるのをやめて、片づけをするのは、

「負けた」というイメージを持ってしまうので、できないと言われました。

確かにその気持ちもわかります。難しい問題です。

多くの方が抱えている問題だと思います。

我が家にも片付けの苦手な娘と息子がいます。

注意をしていました。

しかし、親野智可等さんの講演会に行って話を聴いて、考え方を変えました。

上記のお母さんへの発言もそこから来ています。

      

    

講演会で聴いた話だけど、親野先生の本に書いてなかったかなと探しました。

見つからず。

メルマガを探しました。

ありました。

確かこの話を、親野先生は講演会で話していました。

紹介します。

※参考:「Benesse教育情報サイト/教育ニュース/教えて親野先生」

 第60回「何度言っても娘のだらしなさが直らなくて・・・」http://benesse.jp/blog/20070228/p3.html・・・全て見るためには、会員登録が必要。

     

次の質問があって、親の先生が回答するパターンです。

         

中学3年生の娘は何度も何度も同じことを言われても直りません。

「食べたものを片付けなさい」「遅刻をしないようにしなさい」

「忘れ物をしてはいけません」「部屋を片付けなさい」「洗濯物をすぐに出しなさい」……。

まだまだキリがないのですが、本当にだらしがなく基本的なことができなくて困っています。

何度も何度もそれこそ何年も言い続けているのですが、直りません。

私自身も変わったほうがいいのか、アドバイスがありましたらお願いします。

(うつママさん)

    

親野先生の回答

    

うつママさん、拝読いたしました。

これは、親の悩みで最も多いものの一つだと思います。

一言で言うと、「だらしがない」ということです。

それが、生活のありとあらゆる面でさまざまに形を変えて出てくるわけです。

日々それを見ている親としては、たまらない気持ちになると思います。

もう少しなんとかさせたいというのは、親として自然な気持ちだと思います。

それで、多くの親が毎日毎日言い続けることになるのですが、

何年言い続けてもなかなか直らないのが実状です。

これを直すのに成功した親を、私は知りません。

でも、成功しないのが当たり前なのです。

これを絶対に子どものうちに直してやろうなどと考えて、

ものすごく厳しくするとどうなるでしょうか?

そうすると、必ず別の面で弊害が出てきます。

それは、劇薬の副作用のようなものです。

親に叱られてばかりで自信を失う、親の愛情を疑うようになる、

外でそのストレスやイライラを発散するようになる、

親がいるときといないときを使い分ける裏表のある人間になる、

などの副作用が出るのです。

だらしがないことよりもはるかに重大な問題が出てきてしまうのです。

それで、実際に直るかというと、まず直らないのです。

叱られたくないので、親がいるときだけ直ったように見せるだけです。

叱る人がいないところでは、すぐに戻ってしまいます。

また、もしそれが直ったとしても、そのような育てられ方をした結果、

大人になっても心の傷を引きずったり、

親に親しみをもてなくなったりということになるのです。

このような問題を抱えている大人がどれだけいるかわかりません。

本当に、驚くほどたくさんいるのです!

(次の投稿につづく)  

 

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