片付けができない子
今日は7月17日。
先日、懇談会が終わりました。
一人のお母さんと、息子さんの片付けについて話をしました。
片付けができない息子に、ずっと声をかけてきたが、
なかなかできるようにならないということです。
私は、片づけはなかなか子どものうちはできるようにならないから、
いっそお母さんが片付けちゃったらどうですか。
そうすれば、お母さんも息子さんもストレスがたまらなくていいのではと提案しました。
しかし、何年も声をかけてきたお母さんにとっては、
声をかけるのをやめて、片づけをするのは、
「負けた」というイメージを持ってしまうので、できないと言われました。
確かにその気持ちもわかります。難しい問題です。
多くの方が抱えている問題だと思います。
我が家にも片付けの苦手な娘と息子がいます。
注意をしていました。
しかし、親野智可等さんの講演会に行って話を聴いて、考え方を変えました。
上記のお母さんへの発言もそこから来ています。
講演会で聴いた話だけど、親野先生の本に書いてなかったかなと探しました。
見つからず。
メルマガを探しました。
ありました。
確かこの話を、親野先生は講演会で話していました。
紹介します。
※参考:「Benesse教育情報サイト/教育ニュース/教えて親野先生」
第60回「何度言っても娘のだらしなさが直らなくて・・・」http://benesse.jp/blog/20070228/p3.html・・・全て見るためには、会員登録が必要。
次の質問があって、親の先生が回答するパターンです。
中学3年生の娘は何度も何度も同じことを言われても直りません。 「食べたものを片付けなさい」「遅刻をしないようにしなさい」 「忘れ物をしてはいけません」「部屋を片付けなさい」「洗濯物をすぐに出しなさい」……。 まだまだキリがないのですが、本当にだらしがなく基本的なことができなくて困っています。 何度も何度もそれこそ何年も言い続けているのですが、直りません。 私自身も変わったほうがいいのか、アドバイスがありましたらお願いします。 (うつママさん) |
親野先生の回答
うつママさん、拝読いたしました。
これは、親の悩みで最も多いものの一つだと思います。
一言で言うと、「だらしがない」ということです。
それが、生活のありとあらゆる面でさまざまに形を変えて出てくるわけです。
日々それを見ている親としては、たまらない気持ちになると思います。
もう少しなんとかさせたいというのは、親として自然な気持ちだと思います。
それで、多くの親が毎日毎日言い続けることになるのですが、
何年言い続けてもなかなか直らないのが実状です。
これを直すのに成功した親を、私は知りません。
でも、成功しないのが当たり前なのです。
これを絶対に子どものうちに直してやろうなどと考えて、
ものすごく厳しくするとどうなるでしょうか?
そうすると、必ず別の面で弊害が出てきます。
それは、劇薬の副作用のようなものです。
親に叱られてばかりで自信を失う、親の愛情を疑うようになる、
外でそのストレスやイライラを発散するようになる、
親がいるときといないときを使い分ける裏表のある人間になる、
などの副作用が出るのです。
だらしがないことよりもはるかに重大な問題が出てきてしまうのです。
それで、実際に直るかというと、まず直らないのです。
叱られたくないので、親がいるときだけ直ったように見せるだけです。
叱る人がいないところでは、すぐに戻ってしまいます。
また、もしそれが直ったとしても、そのような育てられ方をした結果、
大人になっても心の傷を引きずったり、
親に親しみをもてなくなったりということになるのです。
このような問題を抱えている大人がどれだけいるかわかりません。
本当に、驚くほどたくさんいるのです!
(次の投稿につづく)
コメント