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2011年5月14日 (土)

「タイムスクープハンター」・・・烽火

  

今日は5月14日。

先の木曜日にスタートした「タイムスクープハンター」について。

  

今回は「のろし」についてでした。

漢字で書くと、「烽火」「狼煙」「狼火」「狼燧」など書きます。

※「狼煙」については昨年少々書きました。「狼煙の煙はまっすぐ上がるの?」.html

今回の番組では「烽火」の字が使われていたので、この投稿でも使います。

(ただ番組では「烽火」を「ほうひ」と呼んでいます。)

    

RIMG0007烽火 

烽火は先入観で、戦国時代に戦いの時に使われたと思っていました。

今回の番組では平安時代でした。

下記のサイトによると、弥生時代には烽火はあったとのこと。

http://www.tsugane.jp/meiji/rekisi/sutama/norosi.html

番組では対馬の烽火の話でしたが、ここはやはり烽火が必要な場所でした。

上記サイトからの引用。

   

  • 664年、対馬・壱岐・筑後国に防人と烽を置いた。
  • これは663年に朝鮮半島白村江で、

    日本軍が唐・新羅の連合軍に敗れたことから国防のために備えた。

  • 718年、『養老令』に烽の設置間隔や上げ方を細かく定めた。
  • これによると烽は40里毎に置かれ、烽を担当する者を烽長・烽子と呼ぶと定め、

    また昼は煙を上げ夜は火を上げることも決められていた。

        

    番組は、871年の話でした。

    烽長・烽子も登場しました。

    RIMG0018 
       

    昼は煙、夜は火を上げることも番組中行われていました。

    烽火の材料も示されていました。

    RIMG0014 

    夜、燃やすものは火炬(かこ)と呼ばれていました。

    RIMG0017 
      


    烽子は2交代で、24時間会場を監視し、

    もし外国からの交易船ならば烽火は1本、

    海賊船なら2本と決められた烽火をあげます。

    間違えた場合は、厳しい罰則もあったそうです。

    当時は租庸調の税金が庶民には課せられていましたが、

    烽子の仕事に就いた場合は、庸の労役が免除されたそうです。

    しかし、この烽子の仕事も国から命じられた労役であって、

    報酬がまったくない過酷な仕事でした。

        

    番組では、烽子が海賊と弓矢で戦ったりと緊迫した場面もあって、

    見ごたえ十分。

    RIMG0019矢を射る 

    番組のラストに、タイムワープしてこの時代を取材したジャーナリストがこう言います。

        

    RIMG0020わかれ 
     
         

    どんな困難にもめげず、与えられた任務を命がけで守った烽子たち。

    歴史の中で、名もなき彼らに光が当たることはない。

    だが、その姿が、私の心に焼き付いたのも事実である。

    以後は番組中のテロップ

    (その後の調査によると、彼らは3年間の任務を全うした。

    元に仕事に戻った後、再び厳しい租税が待っていた。

    それでもなお仕事に精を出し、懸命に時代を生き抜いたという。)

        

    これらの言葉が、この番組の良いところだと思います。

    教科書で教える歴史に厚みを加えることのできる番組です。

    ドラマ「JIN~仁~」だけでなく、「タイムスクープハンター」も始まったことで、

    6年生に歴史の面白さを伝えるチャンスがまた増えました。    

    もちろん、この番組、昨日子どもたちに紹介しました。

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