「タイムスクープハンター」・・・烽火
今日は5月14日。
先の木曜日にスタートした「タイムスクープハンター」について。
今回は「のろし」についてでした。
漢字で書くと、「烽火」「狼煙」「狼火」「狼燧」など書きます。
※「狼煙」については昨年少々書きました。「狼煙の煙はまっすぐ上がるの?」.html
今回の番組では「烽火」の字が使われていたので、この投稿でも使います。
(ただ番組では「烽火」を「ほうひ」と呼んでいます。)
烽火は先入観で、戦国時代に戦いの時に使われたと思っていました。
今回の番組では平安時代でした。
下記のサイトによると、弥生時代には烽火はあったとのこと。
※http://www.tsugane.jp/meiji/rekisi/sutama/norosi.html
番組では対馬の烽火の話でしたが、ここはやはり烽火が必要な場所でした。
上記サイトからの引用。
これは663年に朝鮮半島白村江で、
日本軍が唐・新羅の連合軍に敗れたことから国防のために備えた。
これによると烽は40里毎に置かれ、烽を担当する者を烽長・烽子と呼ぶと定め、
また昼は煙を上げ夜は火を上げることも決められていた。
番組は、871年の話でした。
烽長・烽子も登場しました。
昼は煙、夜は火を上げることも番組中行われていました。
烽火の材料も示されていました。
夜、燃やすものは火炬(かこ)と呼ばれていました。
烽子は2交代で、24時間会場を監視し、
もし外国からの交易船ならば烽火は1本、
海賊船なら2本と決められた烽火をあげます。
間違えた場合は、厳しい罰則もあったそうです。
当時は租庸調の税金が庶民には課せられていましたが、
烽子の仕事に就いた場合は、庸の労役が免除されたそうです。
しかし、この烽子の仕事も国から命じられた労役であって、
報酬がまったくない過酷な仕事でした。
番組では、烽子が海賊と弓矢で戦ったりと緊迫した場面もあって、
見ごたえ十分。
番組のラストに、タイムワープしてこの時代を取材したジャーナリストがこう言います。
どんな困難にもめげず、与えられた任務を命がけで守った烽子たち。
歴史の中で、名もなき彼らに光が当たることはない。
だが、その姿が、私の心に焼き付いたのも事実である。
以後は番組中のテロップ
(その後の調査によると、彼らは3年間の任務を全うした。
元に仕事に戻った後、再び厳しい租税が待っていた。
それでもなお仕事に精を出し、懸命に時代を生き抜いたという。)
これらの言葉が、この番組の良いところだと思います。
教科書で教える歴史に厚みを加えることのできる番組です。
ドラマ「JIN~仁~」だけでなく、「タイムスクープハンター」も始まったことで、
6年生に歴史の面白さを伝えるチャンスがまた増えました。
もちろん、この番組、昨日子どもたちに紹介しました。
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