本「ニホンザルの生態」/サルの代表的な鳴き声について
今日は令和6年3月12日。
以前、山に行った時に、サルを見かけました。
そのサルが鳴いていましたが、イメージをする
鳴き声ではなかったので、録画しました。
その動画は、この記事に載せました。
ここでも道草 20240212御在所岳登山 猿が鳴いていた(2024年2月13日投稿)
サルの鳴き声といえば「キー、キー」「キャー、キャー」
「キャッ、キャッ」です。
でも録画した鳴き声は違いました。
あの鳴き声は、どんな意味だったのだろう。
この本を手に入れて、調べてみました。
「ニホンザルの生態」(河合雅雄著/講談社学術文庫)
結論を言うと、この本では、鳴き声がどんな意味だったか
わかりませんでした。
でも面白い文章があったので、ここに持ってきます。
サルは「キャッ、キャッ」となくということになっている。これは
サルの悲鳴の声だ。動物にはそれぞれ代表する擬音があたえられて
いる。ニワトリは時の声、ネコは警戒音や甘え声というふうに、も
っともらしい声が選ばれている中で、サルはいちばん損をしている。
動物の中で悲鳴が代表的な声に選ばれているのは、サルだけではな
いだろうか。
人がサルを見るのは、檻の中など、サルが悲鳴をあげる状態のとき
が多いからだろう。「サルのように醜く歯をむきだす」とか、「サ
ルのようにしわだらけ」といったことばも、サルが悲鳴を発する状
況下の表情である。山のサルはけっしてこんなあさはかな声や顔を
しているのではない。
(355p)
まさに山のサルに出合いましたが、表情はのんびりしていて、
あさはかな声ではありませんでした。
茂みからよくきこえる、「フウー、ウー」という声は、まるく柔ら
かで、落ち着いた声だ。「グウ」という、太くてのどかな声、森を
つんざく「クヮン」という突きあげるように激しく鋭い声など、サ
ルを代表する声はいくらもある。「キャッ、キャッ」なんていうの
は下の下である。ニホンザルの代表的音声としては、迫真力のある
威嚇音「ガッガッガッ」安定した生命のリズムを伝える「フィー、
フィー」といった声を推奨したいと思う。
(355〜356p)
著者の河合さんの言わんとすることはわかります。賛成です。
でも残念ながら、サルが、レベルの高い声で鳴いている場面に、
山に行かないような人たちにはお馴染みではありません。
そこが残念なところですね。
コメント