洗濯機登場前の洗濯について
今日は令和6年1月12日。
勤務校の校区には「洗濯場踏切」という名前の、
珍しい踏切があります。
昔、この踏切を知った時に、なぜこんな名前なのかと
疑問に思いました。
それが昨年末、ブログに来たコメントによって、
解決しました。
ここでも道草 7年ぶり「洗濯場踏切」が解決しました(2023年12月16日投稿)
次に考えるのは、この洗濯場踏切を授業に組み込めないかです。
この踏切を見学に行くのはいいとして、
せっかくだから、洗濯機がない時の洗濯のやり方を教えたいです。
そこで洗濯板です。
洗濯板は、日本で発明されたものだと、以前は思っていました。
でも違いました。
ここでも道草 洗濯板は外国からやってきた道具だった(2009年11月29日投稿)
明治時代末期から大正時代にヨーロッパから
伝わりました。意外でした。
その洗濯板の使い方ですが、
どうも関連動画を見ると、私が思っていたのとは、
これまた違いました。
当然、あの波のところに洗濯物をこすって、
洗うものだと思っていましたが、
そうではありませんでした。
基本、布と布をこするもみ洗いです。
波に布をこすりつけると、布が摩擦で痛んでしまうそうです。
じゃあ、あの波はなんの役目?
洗濯物が滑って落ちないようにするのと、
石鹸水がその波の溝にとどまるためだそうです。
そうなんだ。
参考にした動画です。
右下にある実は、ムクロジの実。
昔はこの実から洗剤を作りました。(後で出てきます)
江戸時代までは「もみ洗い」「ふみ洗い」でした。
洗濯に使う水は、井戸水や川の水でした。
洗濯場踏切近くの洗濯場は、湧き水でした。
波(ギザギザ)にこすりつけてはいけないことの説明です。
波(ギザギザ)の目的は、洗濯物がずり落ちないことと、
波に洗剤の泡がたまって、洗いやすくするためです。
ムクロジの身を使った洗剤の作り方です。
白く泡立つのが面白い。やってみたい。
手に入るか調べました。楽天で手に入りそうです。
ソープナッツというのがムクロジの一種のようです。
なんと、濯ぐ時には、洗濯板の上下を逆さまにします。
のりをつける作業は、あまりやっていません。
昔は必要だったのかな。
また調べたいです。
はり板も初めて知りました。
こうやって干していたんですね。
のりが効いているので、乾いてもはがれないようです。
大変だなあ。
以上です。
できたら洗濯場に、皆さんが集まって洗濯している写真があるといいな。
それを子どもに見せたら、イメージが持ちやすいだろうに。
とりあえず見つけた写真。
最後に時代は違うけど、「桃太郎」より。
洗濯物を叩く道具が見られます。
砧(きぬた)ですね。
洗濯板は懐かしい。
父の家業はクリーニング店でした。私が6歳の時に独立開業しました。「洗い場」は8坪の広さがあり、大きな洗濯板(巾45㎝、縦80㎝、厚5㎝程)がありました。「たらい」ではなく「桶」の中に入れて使いました。私は夏休みに手伝ったので洗濯板を使って洗う技が身についています。一日にワイシャツを40~70枚は洗いました。その頃、洗濯物の水を搾る「脱水機」は、手動のハンドルで回転させていました。私がハンドルを目一杯回した後に、父が回転させるとまだまだ搾った水が出てきました。
投稿: まこちゃん | 2024年1月13日 (土) 18:11
貴重な情報のコメントをありがとうございます。
もし、もしもですよ、その洗濯板と桶が残っていたのなら、
昔を思い出して、ぜひ洗濯板を使った正しい洗い方法を
やってみてくださいよ。
それを映像に撮って、教材にしたいと思っています。
いかがでしょう。
また記事で書くつもりですが、
現在百均で売っている洗濯板は、
プラスチック製で、もみ洗いが原則ではなくて、
洗濯板の溝に布をこすりつけてきれいにするやり方です。
昔とやり方が変わってきています。
昔の洗濯板のよく考えられている構造を、
子どもたちに伝えたいと思っています。
投稿: いっぱい道草 | 2024年1月14日 (日) 21:50
残念ながら昭和30年代後半のことで、私が家業の後を継がなかったため、お店と工場は更地になってしまいました。ネット画像でそれらしいものを1件見つけましたが実物はなさそうです。
投稿: まこちゃん | 2024年1月15日 (月) 08:50
それは残念です。
百均で売っている洗濯板は、
直接布地をこすって汚れを落とすタイプです。
再放送を見ている朝ドラ「純情きらり」では、
戦時中の洗濯で、洗濯板が出てきましたが、
主人公の宮崎あおいさんは、
直接洗濯板に布地をこすっていて、
「違う違う」とつぶやいてしまいました。
昔の洗濯板が、もみ洗いだということは、
なかなか意外なことです。
投稿: いっぱい道草 | 2024年1月16日 (火) 09:49