豊川市立牛久保小学校の二宮金次郎像
今日は令和5年12月6日。
豊川市牛久保小学校の二宮金次郎像の写真です。
11月22日の撮影です。
小学校に設置された二宮金次郎像としては、
豊橋市の前芝小学校に次いで2番目にできたと言われます。
台座に書かれていることはどんなことか。
きっとネット上では、そのことを記した人がいるぞと思って
探しました。
おられました。
ここから転載します。
まずはこの面。これは読めますね。
講堂新築記念
今はなき講堂ができた時の像なんですね。
講堂は姿がありませんが、金次郎像は残りました。
講堂は30年前に解体されています。平成5年。
その時に記念テレカができたようです。
次の面。
これが表面のようです。
二宮大先生之像
その下に報徳訓
父母根元在天地令命 身體根源在父母生育
子孫相續在夫婦丹精 父母富貴在祖先勤功
吾身富貴在父母積善 子孫富貴在自己勤労
身命長養在衣食住三 衣食住三在田畠山林
田畠山林在人民勤耕 今年衣食住昨年産業
来年衣食在今年艱難 年年歳歳不可忘報徳
「報徳訓」とは何ぞや?
この漢字の塊を見てもよく分からず。
またネットに期待して探します。
あるものですね。
金次郎さんの地元、神奈川県小田原市のサイトです。
ここから引用します。
百八つの文字で表された報徳訓を読み下すと次のようになります。
≪報徳訓 読み下し≫
父母の根元は天地の令命に在り 身体の根元は父母の生育に在り
子孫の相続は夫婦の丹精に在り 父母の富貴は祖先の勤功に在り
吾身の富貴は父母の積善に在り 子孫の富貴は自己の勤労に在り
身命の長養は衣食住の三つに在り 衣食住の三つは田畑山林に在り
田畑山林は人民の勤耕に在り 今年の衣食は昨年の産業に在り
来年の衣食は今年の艱難に在り 年年歳歳報徳を忘るべからず
報徳訓の意味 ≪報徳訓とは≫
報徳訓は二宮尊徳先生の教訓である。先生は次のように考えた。
「人は天地の恩徳と、親、先祖の恩徳によってこの世に生まれること
が出来、いろいろなものの恩徳によって生かされている。その恩徳に
報いることが報徳であり、人の道である」と。
我々が豊かな暮らしが出来るのは、先祖の努力のお陰であり、我々の
子供、孫に豊かな暮らしをさせるには、我々が一生懸命働かなければ
ならない。長生きをするには、衣食住のバランスをよくしなければな
らないし、衣食住を良くするためには、それらをつくってくれる田畑、
山林を良く手入れしなければならない。
今年の暮らしは昨年働いたもので、来年の暮らしは今年働いたもので、
というように余裕をもって暮らすべきである。
このことは何時の時代になっても変わることがないので、すべてのも
のに感謝し、すべての徳に報いる、すなわち「報徳」のこころを忘れ
てはならない。
うん、わかりやすい。
このサイトを作ってくれた人に感謝。
次は右側面。
右側面には日付けと寄付者名・製作者名
昭和貮年十一月上浣
建設者 宝飯郡牛久保町大字牛久保字内若子
鈴木喜一
謹作者 藤原利平
作者の藤原利平さんは、前芝小学校の像を作った同じ人。
鈴木喜一さんは寄付者。
左側面
これも難読。
左側面は寄付者鈴木喜一氏の揮毫で
二宮先生の歌に
「むかし蒔く木の実大樹となりにけ里 今まく木のみは後の大木ぞ」
「日々日々に積もる心の塵あくた 洗ひながして我をたつねん」
なんとなく意味はわかるなあ。
ところで、二宮金次郎像は、本を読んでいますが、
何の本を読んでいるか?
説はいろいろあるようですが、
このサイトは「大学」説です。
この金次郎像には、文章が書いてあります。
それは中国・戦国時代の思想書「大学」です。
その文面は以下の通り。
牛久保小学校の金次郎像の本には何が書いてあるか。
先日、子どもを登らせて観察させました。
「何も書いてなかった」そうです。
二宮尊徳さんの教え「積小為大(せきしょういだい)」も
ここに書き留めておきます。
小さな努力をこつこつと積み重ねていけば、いずれは大きな収穫や力
に結びつくという教え。大きなことをなしとげるには、まず、小さな
ことをおこたらず、行うことが大切である。とかく人間は、小さなこ
とをきらい、大きなことばかりに目がいくけれども、大きなことは本
来小さなことの積み重ねであり、小さなことをおろそかにするものは
大きなことなどなせるわけがない、小さなことをおこたらず積む努力
をしなければならないという尊徳の教え。
目の前の子どもたちに伝わるかな。
最後に、やっぱり私は動画。
小学校に二宮金次郎像ができるようになった話。
わかりやすい。
建造ブームは昭和3年から。
前芝小と牛久保小は先取りしていました。
YouTube: 4分でわかる歴史の偉人「二宮金次郎」【ガチャガチャ】
今日の社会科の授業は、二宮金次郎像にまつわる話としよう。
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