提灯「本場 岐阜」を調べてみました
今日は令和5年7月9日。
昨日は父親の初盆でした。
今回はお客さんを呼ばずに、身内で行いました。
準備で、提灯を探しました。
平成20年(2008年)の母親の初盆で提灯を使ったことは、
当時の写真を見てわかっていました。
でもなかなか見つからず、
初盆1週間前に、納戸から発見されました。
15年ぶりの提灯。
吊り下げ式が1つ、据え置き式が2つです。
どれも我が家の家紋が入っています。
その提灯が入った箱に、共通して書かれていたのが、
「本場 岐阜」です。
提灯の本場は岐阜なの?
これは調べようと思いました。
歴史については、このサイトが良かったです。
一部引用します。
岐阜提灯は、岐阜県岐阜市で作られている提灯です。300年以上の
長い歴史を誇っており、1995年(平成7年)には、その技術力の高
さが認められて、国の伝統工芸品に指定されました。
岐阜提灯の特徴は、美濃地方で作られる良質の美濃紙や竹を材料に、
秋の花々や花鳥、風景などの細やかな絵柄が描かれていることです。
材料となる美濃紙は、薄くて丈夫なことで昔から知られており、美
濃紙それ自体も、国の伝統工芸品の指定を受けています。竹ひごは
あくまで細く、紙はあくまで薄く、繊細で優美な形と絵柄があいま
って、見る人に上品で清楚な印象を与える提灯です。
なるほど。美濃紙は有名です。
いい竹が取れるなら、提灯には向いています。
さらに引用します。
昔から、岐阜市のあたりは優れた和紙と竹の産地でした。このため、
岐阜市では提灯と同様に、美濃紙と竹を材料とする和傘やうちわな
どの工芸品も発達しています。
和傘の天日干しは有名だった覚えがあります。
和傘については、また後日書こう。今は提灯。
岐阜提灯は、徳川三代将軍の頃には幕府に献上されたといわれていま
す。その起源については、慶長年間(1596年~1615年)とする説や、
1650年(慶安3年)とする説など、諸説あります。
宝暦年間(1751年~1763年)には、岐阜町の提灯屋十蔵が、現在の
岐阜提灯の形状につながる提灯を作り、尾張藩に納めていました。文
政年間(1818年~1829年)には、草花などの彩色を施した岐阜提灯
に人気が集まり、京都の公家の詠草にも詠まれています。
その後も岐阜提灯は継続して作られていましたが、まだまだ高級品で、
一般庶民まで広く普及するには至っていませんでした。岐阜提灯の名
前が広く知られるようになったのは明治に入ってからです。1878年
(明治11年)に明治天皇の岐阜市行幸の際に目に留まり、そこから岐
阜の伝統工芸品として全国に知られるようになりました。
300年の歴史があると言っていましたが、江戸時代の宝暦年間ごろ
からと考えるなら、確かに300年ですね。
庶民にまで名前が知られるようになったのは、明治になってから。
ちなみに、岐阜県はシェアはどれくらいなのだろう?
※地域の入れ物 提灯の生産額の都道府県ランキング(平成29年)
このサイトが参考になります。
岐阜県はシェアはトップで、43%。
ダントツのトップかというと違って、2位の福岡県は37、1%。
3位の愛知県が、4%なので、
岐阜県と福岡県の2強となります。
脱線して、福岡県の提灯について調べました。
福岡県の八女(やめ)市が提灯づくりで有名みたいです。
始まりは1813年頃の江戸時代後期。福島町(八女市)に住む荒巻文
右衛門(あらまきぶんえもん)が、山茶花などの素朴なデザインで場
提灯を制作したのが起源だといわれています。
こちらの提灯の歴史も、200年と長いです。
ご先祖を供養する際に飾る盆提灯は、日本一の生産量を誇ります。
なんと、盆提灯の生産は日本一。
岐阜は負けています。
ただ1965年のこの映像では、異なったことを言っています。
YouTube: 【TBSスパークル】1965年11月6日 岐阜ちょうちん 岐阜
提灯は全国の8割が、岐阜で作られていると言っています。(20秒)
福岡県が急迫しているのでしょうか。
それとも岐阜県が衰退したかな。
「お猿のかごや」で有名な小田原提灯はどうなんだろう?
上記の「地域の入れ物」のランキングで、神奈川県の生産高は0でした。
江戸時代は、箱根峠を越える時に役立ったもののようですが、
今は需要がないようです。
最後にこの動画。
YouTube: 【岐阜提灯】MAG!C☆PRINCE永田薫の「岐阜提灯の魅力」【岐阜市】
この動画によると、明治時代になって、
ガス灯や電気が始まって、提灯の需要は下がったようです。(2分40秒)
盛り返すきっかけは、上記にも書いた明治11年の
明治天皇行幸だったようです。
天皇の力は大きかったのですね。
ブームを作ってしまうほどでした。
無地の提灯に直接絵を描く「絵付け」
技法について聞いているシーン。(5分20秒)
「ぼかし」「たらし込み」が紹介され、
筆に2色の色をつけて描く「ひっかけ」が特にすごいなと思いました。
提灯の型も見ることができました。
1965年の映像でも、同じ型が使われていました。
我が家にある提灯も、この型を組むことから作られたんだろうなと
想像しました。(7分56秒)
以上です。15年前の母親の初盆では気にならなかった
岐阜提灯について今回は調べました。
昨日、お坊さんが言うには、
盆提灯は、毎年のお盆で出してくださいとのこと。
我が家ではずっと眠っていました。
来年から毎年出そうと思います。
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