「ペリリュー 楽園のゲルニカ」第2巻 「生きて虜囚の辱を受けず」
今日は令和4年8月10日。
このマンガを読みました。
「ペリリュー 楽園のゲルニカ」2巻
(武田一義作/ヤングアニマルコミックス)
雨が降らず水がない日本軍が、負傷兵たちをおとりにして、
アメリカ兵の位置を見つけ出して攻撃。
そして水を得る話が2巻の中心でした。
日本兵は多くの犠牲者を出したのですが、
無情にもその後にスコールがやってきます。
辛いところです。
戦車を伴ってアメリカ兵が8人進んでいます。
日本兵が2人、見つからないように隠れていました。
アメリカ兵は通り過ぎたと思ったら、
1人が立ちションでとどまっていました。
目を合わせてしまった日本兵が、
アメリカ兵の喉元を銃剣で刺して殺してしまいます。
しかし、他のアメリカ兵は気がつかずに進んでいきます。
こういうことは、ペリリューではあったと聞きます。
アメリカ兵が進んでいくと、いつの間にか
だんだん人数が減っていくのだそうです。
アメリカ兵にとっては恐怖だっただろうなと思います。
主人公の田丸は功績係に再び任命されます。
戦死した兵士がどのように死んでいったかを調べ、
遺族に伝える役目です。
田丸が少尉に、死んだ兵士の軍隊手帳を持ってきたが、
「戦いが終わったら、これもご遺族に届けられますか!?」
と聞きます。それに対して少尉は
「田丸 悪くないが足りん。遺族には第一に遺骨だ。
次からは出来れば指1本でも切り落として持って来い」
と言います。
この発想はなかったです。
遺族には第一に遺骨だ・・・は、確かにそうだなと思います。
死んだことを納得できるものです。
でも誰の指だかわからなくなってしまうだろうなあ。
「生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかしめ)を受けず」
この言葉が登場します。
野戦病院が全焼していました。
日本兵自らが火を放って、傷病兵は黒焦げになっていました。
他にも、動けない兵士たちに、貴重な最後の水を飲ませて、
集団自決させる場面もありました。
「生きて虜囚の辱を受けず」が浸透しすぎて、
こんな悲劇も起こっていたんだなと思います。
「鹵獲(ろかく)」という言葉が出てきました。
意味は、戦場で敵の大砲などの兵器や食糧などの
補給物資を奪うことを指すもの。
物量で劣る日本兵は、兵器はもちろん、食糧から
救急品まで現地で敵から得なければならなかったそうです。
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