天声人語:ペリリューと沖縄の戦いを生き抜いたアメリカ兵の証言
今日は令和4年6月23日。
今晩、もう一仕事。
今日の朝日新聞朝刊の「天声人語」を書き留めます。
沖縄戦で命を奪われた人は20万を上回り、一人ひとりの名前が「平
和の礎(いしじ)」に刻み込まれている。糸満市摩文仁の丘に並ぶそ
の石碑には「国籍を問わず」の考え方のもと、1万4千人余りの米軍
兵士たちの名前もある▼志願であれ徴兵であれ、この地に送り込まれ
た若者たちである。歩兵として戦い、生き残った故ユージン・B・ス
レッジさんが『ペリリュー・沖縄戦記」に記録を残している。戦闘の
恐怖に耐えるため、自分にこう言い聞かせていたという▼「これは現
実じゃない。ただの悪い夢だ、もうすぐ目が覚めてどこか別の場所に
いることに気づくはずだ」。しかしすぐに、ごまかしようのない臭い
に襲われる。戦死した敵味方の兵士たちの腐臭である▼放置された死
体は、次の瞬間の自分の姿かもしれない。戦場で迫撃砲を撃ち続けた
が、それは日本軍の標的になることも意味した。前進すれば銃弾が頭
をかすめ、近くにいた仲間が倒れた。殺し殺される記録のなかには、
米兵が銃で民間人の命を奪う場面も出てくる▼戦後のスレッジさんは
戦争体験の重圧から、悪夢にうなされる日が続いた。「戦争は野蛮で、
下劣で、恐るべき無駄である」。そんな言葉は極限状態の記憶から吐
き出されたものだろう。きょうは沖縄慰霊の日▼始めてしまった無謀
な戦争を終わらせることができず、日本は本土決戦の時間稼ぎに沖縄
を使った。失われた命にはそれぞれに名前があり、全うすべき人生が
あった。いかなる戦争でも同じである。
ペリリューの戦いについては、ずっと以前に調べたことがあります。
日米の兵士にとって、悲惨な戦いになりました。
※ここでも道草 「ペリリュー」その2/瓶の中の2匹のサソリ(2014年8月19日投稿)
☝ この記事で、ペリリュー戦を生き残った土田喜代一さんの言葉は
印象に残ります。
激戦だったです。
瓶の中にサソリとサソリを入れて蓋をして
殺し合いをしたような格好じゃなかったですかね。
どちらが死ぬか、逃げ場所がない戦い。
そのペリリューと沖縄の戦いを生き残ったスレッジさんの、
「これは現実じゃない」と思いこもうとしたことは、
現実があまりに悲惨だったことなのでしょう。
2つの戦いを生き残ったスレッジさんの証言を読みたくなりました。
「ペリリュー・沖縄戦記」(講談社)をさっそく図書館に予約しました。
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