「圧力隔壁説をくつがえす」① 事故を「事件」と書いていた外務省職員
今日は令和3年9月12日。
青山透子さんの5冊目の本を読みました。
「日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす」
(青山透子著/河出書房新社)
ブログに引用して文章を嚙みしめていきたい。
2019年11月。
私は、墜落から2日後に「日航機墜落事件」と書かれた公文書を発
見した。
発信元は外務省である。
それはまだ事故調査委員会の調査すら始まっていない日であり、当
然のことながら、当事者の日本航空も米国ボーイング社も、全く何
が起きたのかもわかっていないときに「事件」と書かれていたこと
になる。
そしてこの「事件」は、あまりに幼稚な方法によって故意的に「事
故」とすり替えられていった。後から思えば「あれはおかしい」と
思うことは多々あったはずである。
それにもかかわらず、あっという間に事故と信じ込み、騙された私
たちはどの段階で真実を見失っていったのか・・・・。
(8~9p)
冒頭に書かれた文章です。
外務省が「事件」と書いたのは、レーガン大統領から中曽根首相への
書簡です。
「日航機墜落事件に関するレーガン大統領発中曽根総理あて
見舞の書簡 8/14(略)」
(16p)
手書きで書かれていました。
墜落事故があってからたった2日。
「事件」と書いた外務省の人も、すでに何が起こったのか知っていた
可能性が高かったと青山さんは推理します。
さて、「事件と書いたのが単純ミスではないか」という疑問があれば、
それに答えるのが次の証拠文書である。(図4)※図は省略
外務省の日米要人間書簡の電信案では、それ以降もFAXの件名で、「
事件」と書いてある。
件名 JAL墜落事件ーーーレーガン大統領よりの見舞電に対する総理
よりの謝電ーーー。
この文章の内容自体は墜落事故へのお見舞いのお礼であるが、タイト
ルとしてのこの言葉を使用していることに注目しなければならない。
件名では明らかに二度も事件と記されている。日付は、昭和60年8月
22日である。
つまり、墜落から10日が過ぎてもなお、間違いなく「事件」と記され
ており、先ほどの14日の手紙の手書き同様で単なるミスではない。
世間では事故と報道されていても、外務省職員の間では、ずっと事件
という認識が続いていた、ということになる。
(22p)
外務省職員も知っていた。
墜落事故の真相を知っていた人はさらにいることがわかりました。
それなのになぜ真相が露わにされないのだろう。
今ならば衛星やレーダー、一般人による動画録画によって、政府の
偽りの発表を見破ることは可能だろう。誰もが携帯電話を持ち、誰
もが簡単に即席のスクープ記者になれることは、ネット社会の大き
な成果である。これらがあったからこそ、イラン政府が誤射を認め
て犠牲者への追悼と謝罪に至ったのだ。
(10p)
同感です。
1985年はまだみんなが携帯電話を持っている時代では
ありませんでした。
そして人間の記憶はたいしたことないなと思ったのは、
イラン政府の誤射のことをすっかり忘れていたことです。
2020年1月8日のことでした。
先日、この本を紹介して頂いてから時間があるとき色々見ています。真実はどうだったのか興味のあることです。
私は翌日の救助の映像が印象に残っています。一人女性が救助ヘリにつり上げられる様子は今でもよく覚えています。
救助されたあの若い女性はその後どうしているのかずっと気にはなっていましたが積極的に調べる程にはなりませんでした。ただ、マスコミに全然載ってこない不思議さを感じていました。
投稿: まこちゃん | 2021年9月12日 (日) 13:51
こんにちは。
私は十数年前小学3年生だった生徒です^ ^
本当に偶然このブログを見つけて思い出しました(笑)
投稿: ぼさつ | 2021年9月12日 (日) 14:14
まこちゃん、コメントをありがとうございます。
川上慶子さんの救出シーンだと思います。
当時12歳。
https://mitikusa.lekumo.biz/blog/2021/08/post-e1cf.html
その後どうされているのかはわかりません。
投稿: いっぱい道草 | 2021年9月12日 (日) 14:25
ぼさつさん、十数年前の小学3年生ということは、
IT小学校かな。
タイトルの「道草」でわかったのかな。
偶然は楽しい。
もう十数年が経ってしまったのですね。
元気ですか?
投稿: いっぱい道草 | 2021年9月12日 (日) 14:30
とっても元気です!
そうです、IT小学校でした。
田んぼに行ってたこと思い出しました。
投稿: ぼさつ | 2021年9月12日 (日) 22:13
ぼさつさんへ
田んぼによく行きましたね。
これからもこのブログに
ちょくちょく遊びに来てくださいね。
投稿: いっぱい道草 | 2021年9月14日 (火) 12:36