「マゼランが来た」① ルポルタージュ やってみたかったこと
今日は令和3年8月18日。
この本を読みました。
「マゼランが来た」(本多勝一著/谷川明生写真/朝日新聞社)
この本が出版されたのは1989年です。
32年間、ずっと家にあった本です。
買った時に読んだようで、文章の横に赤線が時々引いてありました。
でもあまり内容を覚えていません。
ちょうど、最近マゼランについて、マイブームになっていたので、
あらためて読むことにしました。
マゼランやコロンブスによって、ヨーロッパ人が
北米大陸や南米大陸、あるいは太平洋上の島々に出向くようになりました。
そこには、どこであっても先住民が住んでいました。
後から来たヨーロッパ人が、先住民に対してどんなことをしたかを
追求したし、ルポルタージュしたのがこの本です。
現地に実際に行って、現地の人たちの話を聞いて、
それをもとに報告する。これがルポルタージュです。
本多勝一(かついち)さんのそのやり方がいいなと思って、
若い頃は本多さんの本を何冊も読みました。
「北海道探検記」を読んで、本多さんが行った場所や人に会おうと、
就職前に北海道徒歩旅行もしました。
今回、すごく久しぶりに本多さんの本を読んで、
ルポルタージュは自分がやってみたかったことだなと
思い出したような気分です。
ヨーロッパ人が先住民に何をしたか。
本多さんは、最後の章で次のように書いています。
マゼランが寄港したすべての現地を調査し、以上六章にわたって報
告した。取材に出る前に、その地の先住民についての暗い運命は、
あるていど予測していたことではある。だが、事実は予想をはるか
に超えていた。「新大陸」全土に生きついでいた何千万ともしれぬ
先住民や、マリアナ諸島の何万もの先住民の目で見るとき、ヨーロ
ッパ人という「大野蛮人}(先住民パスカルさん言)は、民族滅亡
を招く「悪魔」(その祖母言)以外の何ものでもなかった。虐殺さ
れた何千万ともしれぬ魂にとっては、白人たちの「偉大な」芸術も
科学も宗教も国家も、一切が事実として無意味(ナンセンス)だっ
たし、今も無意味であろう。それはコロンブス以来500年途切れ
ることなく続き、今なおアマゾン川やパラグアイ川の奥地で進行中
なのだから。
(287p)
先住民には迫害が行われてきて、
現在(1989年)も続いているというのです。
その一例をこのブログに書き残しておきたいです。
つづく
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