「絶滅寸前季語辞典」① 「陶枕」
今日は令和2年11月18日。
この本を拾い読みしました。☟
「絶滅寸前季語辞典」
(夏井いつき編/東京堂出版)
2001年発刊の本です。
この本を読むきかっけはここに書きました。☟
※ここでも道草 本との些細な出合い(2020年11月12日投稿)
素早く実行できました。
絶滅寸前季語を3つ引用します。
陶枕
とうちん◆三夏◆人事
解説 陶磁製の枕
夏の暑さを解消するためのグッズの多くが、季語として登録されて
いるのだが、これはいかにも文人好みの粋な季語である。一度だけ、
俳句仲間の家でこの「陶枕」の現物に遭遇した。真っ白な陶器に、
上品な山水画めいたものが涼しげな青で描かれていた。そのかすか
な凹みにそっと頭を乗せてみると、確かにひやりとした気持ちのよ
さ。これで昼寝をしたい、この枕が欲しいという強烈な欲望は起こ
らなかったが、これを頭に預けて思索にふける中国文人たちの心地
は理解できるような気がした。
が、しかし、副題の中の「磁枕(じちん)・青磁枕(せいじちん)・
白磁枕(はくじちん)・陶磁枕(とうじちん)」はともかく、「石
枕(いしまくら)・金枕(かねまくら)・竹枕(たけまくら)・木
枕(きまくら)・瓦枕(かわらまくら)」には笑わせていただいた。
こんなのでいいのなら、いくらでも季語になってしまうではないか。
今、私の部屋の中にあるだけでも、「広辞苑枕」「新言海枕」「山
本健吉基本季語500枕」「現代用語の基礎知識枕」「ハローペー
ジ枕」などが即座にあげられる。こんなんでいいなら、いつでも貸
してあげるよ。
陶枕に固きあたまを載せにけり 細川加賀
(146p)
「三夏」について調べました。
立夏から立秋までの期間をさす言葉だから、
つまり夏全部に通用する季語ということでしょう。
「三」は爽やかな暑さの初夏、梅雨どきの蒸し暑さの仲夏、
炎暑の晩夏の三つの夏のことです。※参考きごさい歳時記
この文章から、私がイメージしている陶枕と同じと思われます。
画像を探してみました。
「プレパト」で有名になった夏井先生らしい文章が、
次々にいろいろな枕を出してくるところです。
さすがと思うものもあるし、
20年ほど前だからだと思われるものもあります。
私も本を読むことが増えて、
いろいろなものを枕にしています。
デジカメの入った小さなカバンが、
よく使われています。
ひゃりとはしないので、夏の季語にはならないです。
細川加賀さんの俳句がいいなと思いました。
陶枕と頭の固さをかけているのがいい。
あと2つの季語は、次の記事で書きます。
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