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2020年5月 8日 (金)

「本物の教養」④ 図書館の蔵書は市民の共有財産

   

今日は令和2年5月8日。

 

前日の記事に引き続いて、

「人生を面白くする本物の教養」(出口治明著/幻冬舎新書)より

引用していきます。

 

 無法や暴走、不正などに歯止めをかけるのは「常識を疑う」こと

です。市民の一人ひとりが社会常識を疑うことによって、社会は健

全に発展し、自浄作用が機能します。それが近代国家における批判

精神であり、「リテラシー」(leteracy)と言われるものです。リ

テラシーは教養そのものと言っても過言ではありません。

(76~77p)   

 

 日本人はリテラシーが低いと言われています。キャッチアップモ

デルで十二分にうるおった戦後の日本社会では、疑うことをよしと

しない風土がありました。また、「一つになろう」とか「みんなで

一緒にゥ」といった集団性を尊ぶメンタリティが一様に礼賛された

ため、なおさら「世間や人様を疑うことはよくない」という気風が

強くなったと考えられます。

 「一つになろう」とか「みんなで一緒に」という言葉は確かに美

しく響き、よいこと、こんましいことというイメージが伴います。

しかし、そこには同時に、一つになろうとしない者や一緒にならな

い者を排除する論理が働きます。それが高じると、「よそ者」への

攻撃につながる恐れがあります。集団のロジックに同調しない者は

否定するという、危険な側面があるのです。

(77p)  

 

「疑うことを良しとしない」風土は

どっぷりつかってきたなと思います。

でも変わってきています。

過渡期ですね。

若い時は親友の結婚式に出席するよりも、

職員旅行が優先でした。

いまは職員旅行すらありません。

昔は2泊3日であったんだよというと驚かれます。

  

  

ゴルフ、テレビの時間を捨てて本を読む時間を確保。

(101p)

 

限られた時間です。これからも読書を重視していくのに、

何かを削らなくてはいけません。

何だろう。

これが難しい。

  

  

『クアトロ・ラガッツィーー天正少年使節と世界帝国』(集英社文

庫)は、天正の少年使節を一つの切り口にしながら、世界史の文脈

のなかで日本はどういう位置に置かれていたのか、日本は世界とど

う対峙しようとしたのかなどが、圧倒的なスケールで描き出されて

います。読み終わったときに深い感動を覚えました。歴史好きの皆

さんにはぜひ一読をおすすめしたい一冊です。

(112p)

  

この本の作者は若桑みどりさんです。

私も歴史好きの端くれなので、試しに読んでみたいと思った文章です。

    

  

 劇作家の平田オリザ氏は、図書館こそ二十一世紀の施設だと語っ

ています。文化の公共性を担い、地域コミュニティの鍵となるポテ

ンシャルを秘めていると図書館の今日的重要性を指摘されています。

私も同意見です。図書館はもっと見直されていいと思います。図書

館の蔵書は私たち市民の共有財産ですから、活用しない手はありま

せん。

(118~119p)

   

「市民の共有財産」という言葉が印象深かったです。

そうだよ、図書館のものではなくて、私たちのものなのです。

堂々と利用するべきなのです。

ちょっと図書館への見方が変りました。

  

しかし、今は新型コロナウイルスの感染防止のために閉館が

長く続いています。

3月初めに予約した本が、いまだ手にすることができません。

4冊あります。

図書館が始まってほしいです。

     

  

 デジタルデータはたしかに大量に蓄えることができますが、

消えるときは全部いっぺんに消えてしまうリスクがあります。

(120p)

  

この心配は、常々心の片隅にあります。

13年かけて蓄積してきたこのブログも、

ブログの運営会社が何か事故で、ブログ抹消なんてことに

なりはしないかと・・・・

ブログを失った後の自分はどうなってしまうのだと、

できたら考えたくないと逃げていることです。

  

つづく

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