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2020年3月11日 (水)

「独ソ戦」② 「大祖国戦争」 報復感情を正当化

  

今日は令和2年3月11日。

  

昨日「次の記事に書きます」としたのに、

書かなかったことです。

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」(大木毅著/岩波新書)より

引用していきます。

     

独ソ戦で「絶滅戦争」を目指したヒトラーに対して、

ソヴィエト側はどうだったか。

  

 

そうした意図を持つ侵略者に対し、ソ連の独裁者にして、ソヴ

ィエト共産党書記長であるヨシフ・V・スターリン以下の指導

者たちは、コミュニズムとナショナリズムを融合させ、危機を

乗り越えようとした。かつてナポレオンの侵略をしりぞけた

1812年の「祖国戦争」になぞらえ、この戦いを、ファシス

トの侵略者を撃退し、ロシアを守るための「大祖国戦争」であ

ると規定したのだ。

これは、対独戦は道徳的・倫理的に許されない敵を滅ぼす聖戦

であるとの認識を民衆レベルまで広めると同時に、ドイツ側が

住民虐殺などの犯罪行為を繰り返したことと相俟(あいま)っ

て、報復感情を正当化した。戦時中、対独宣伝に従事していた

ソ連の作家イリア・エレンブルグは、1942年に、ソ連軍の

機関紙『赤い星』に激烈な筆致で書いている。

  

ドイツ軍は人間ではない。いまや「ドイツの」という言葉は、

もっとも恐ろしい罵(ののし)りの言葉となった。(中略)

もし、あなたがドイツ軍を殺さなければ、ドイツ軍はあなたを

殺すだろう。ドイツ軍はあなたの家族を連れ去り、呪われたド

イツで責めさいなむだろう。(中略)もし、あなたがドイツ人

一人を殺したら、つぎの一人を殺せ。ドイツ人の死体にまさる

楽しみはないのだ。

 

このような扇動を受けて、ソ連軍の戦時国際法を無視した行動

もエスカレートしていった。両軍の残虐行為は、合わせ鏡に憎

悪を映したかのように拡大され、現代の野蛮ともいうべき凄惨

な様相を呈していったのである。

(ⅴ~ⅵp)

  

  

ある程度戦って、和平交渉をするような戦争ではありませんで

した。相手を同じ人間として扱わない、やったらやり返す終わ

らない戦争になっていきました。

  

  

独ソ戦争は、ソヴィエト軍がベルリンを陥落させるまで続きます。

そのあらましが読めてしまう本です。

人の命が何と軽い戦争だったのでしょう。

 

  

43pにソヴィエト軍の戦車の名前が出てきます。

  

「新型のT-34戦車」

  

この戦車が登場する映画を見ました。

2018年のロシア映画「T-34 ナチスが恐れた最強戦車」です。

この映画は、独ソ戦争開戦前の出来事をもとに映画化していました。

今年公開されている映画「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」は、

まさに独ソ戦争最中の映画のようです。

レンタルが始まったら、見てみたいです。

こんな悲惨な戦争をどう描いているのか。

もう1本気になる映画がありました。

フィンランドとソヴィエトとの戦いを描いた映画です。

ここでも道草 「フィンランドの教育」③ ロシアとの国境線がヨーロッパでは一番長い(2020年2月14日投稿)

今回の本にも出てきましたが、☝この記事でも触れた

「冬戦争」「継続戦争」です。

映画の名前は「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場

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