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2020年3月25日 (水)

「100時間の夜」① ティーンエイジャー向けに書き下ろされた本でした

今日は令和2年3月25日。

  

勤務校の図書館の本、3冊目を読破しました。

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「100時間の夜」(アンナ・ウォルツ著/野坂悦子訳/

フレーベル館)です。

あまり読んだ事のない種類の本でした。

当初、主人公の女の子の心の中の思いが脈絡もなく出てくるように思え、

そして他の登場人物とのたたみかける会話で、

いったいどんな話なんだろうか見通せず、

読むのをやめようかと途中で思いました。

しかし、ハリケーンに襲われて大停電になったり、

主人公の女の子がなぜオランダから脱出して

ニューヨークに来たのかが判明したあたりで、

ストーリーが定まってきて、

最後は達成感を持って読み切ることができました。

  

訳者によるあとがきが、スッキリまとめてくれていたので、

書き写します。

将来、この本どんな本だったかなと思い出すときには、

役に立ちそうです。

  

1981年生まれの若手作家、アンナ・ウォレツが、ティーンエイ

ジャーのために書きおろした『100時間の夜』をお届けします。

父さんが起こしたスキャンダルにたえられなくなった14歳のエミ

リアは、オランダから飛行機に乗り、ニューヨークへ逃げ出します。

でも、あこがれのニューヨークでエミリアを待っていたのは、思い

がけないことばかり。セスやアビー、ジムとの出会い、そしてなん

と巨大なハリケーン・サンディーが街を直撃することになって・・。

2012年10月29日にニューヨーク市をおそったサンディーが、

800万戸を停電させ、多くの命を奪ったことを覚えている方も多

いでしょう。3か月のニューヨーク滞在中、作者自身がそのハリケ

ーンに遭遇したことがきっかけで、『100時間の夜』は生まれて

きました。

前作『ぼくとテスの秘密の七日間』(フレーベル館)と同じように、

作者は、にぎやかな会話で読者を楽しませながら(※私は最初はついて

いけませんでした)家族とは、孤独とは何かを読者に問いかけます。エ

ミリアだけでなく、クールなジムも、親の生き方を肯定できずに家

を飛び出したことがわかり、ユダヤ系の兄妹セスとアビーも、数年

前に死んだパパのことを自由に話すことができません。

けれども大停電を一種の「冒険」として乗りこえた4人には、強い

結びつきができ、心のばねに、それぞれの家族が再生にむけて一歩

ふみだすのです。

(364~365p)

   

ティーンエイジャーのために書いた本を、

定年間際のおじさんが読んだので、最初は戸惑いました。

でも大丈夫でしたよ。

後半は充実した読書でした。

   

次の記事では、気に留まった文章を引用します。

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