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2020年3月17日 (火)

読む本がない/「星ちりばめたる旗」を読む① アメリカは自由の新天地

  

今日は令和2年3月17日。

  

地元図書館が休館なため、読む本がない事態。

解決策がありました。

中学生には申し訳ありませんが、

勤務校の図書館です。

昨日、図書館に入りました。

本が次々誘ってきます。

「いいよ、この本」「面白いよ」

「全3巻、今なら読めるよ」

誘惑の声の中、選んだのは次の本でした。

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「星ちりばめたる旗」(小手鞠るい著/ポプラ社)

ここでも道草 「あんずの木の下で」/著者は小手鞠るいさん(2018年2月25日投稿) 

ここでも道草 「優しいライオン」からの引用1.「作家は人生で作品を書くべきだ」(2018年3月18日投稿) 

小手鞠るいさん、3冊目です。

今朝読み終えました。

第2次世界大戦中のアメリカでの日系人強制収容の話でした。

少しずつ引用していきます。

  

空港が近づいてきた。空の港。そう言い換えただけで、無味乾燥な

空港が途方もなくロマンチックな場所のように思えてくる。日本語

は不思議だ。日本語には、控えめで、でもしたたかに、何かを煙に

巻いてしまう力がある。学んでも学んでも、日本語は私の手のひら

から滑り落ちて、さらさら流れていく。水のようでもあり、風のよ

うでもある。

(20p)

   

これは日系アメリカ人3世の思いです。

日本語をこのように表現するのは、

日本語を客観的に見ることができる環境にある人でしょう。

     

   

 

一方、日本政府も海外への移民を奨励した。奨励には「遺棄」とい

う意図も隠されていた。政府の側からすれば、移民事業とはすなわ

ち棄民政策だった。貧しい農民は、国家から見放された捨て子たち

だったのである。

(25p)

日本がとった政策です。後により詳しく出てきます。

   

  

「ほら、ここにも書いてあるじゃろ。アメリカはな、外国から貧し

い移民をどんどん受け入れて、国をつくっていったんよ。『じゃが

いも飢饉』が起こって、大変な目に遭(お)うとったアイルランド

の農民は、百万人以上も、アメリカに渡ったんよ。つまりアメリカ

は農民の国、いうことじゃ。よう覚えとき、農民にとって、アメリ

カは自由の新天地なんよ」

(33p)

 

移民1世の幹三郎の兄、葉次郎の言葉。

アメリカは移民の国であると語っています。

幹三郎がアメリカに移住する時に、思い浮かべた言葉です。

しかし、実際は・・・・。

アイルランド移民には、こんな歴史があったのですね。

参考:Wikipedia ジャガイモ飢饉

昔、勉強をした覚えがうっすらあります。

    

    

1906年、サンフランシスコが大地震に見舞われたときには、校

舎が壊滅的な被害を受けたことを理由にして、サンフランシスコ教

育委員会は、市内の公立小学校に通う日本人生徒たちを全員、東洋

人学校に移す、と決議した。

移そうとしたのではなくて、隔離しようとしたのである。

(57p)

 

日本人への差別が露見した出来事なのですね。  

  

参考:Wikipedia サンフランシスコ地震

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