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2019年10月13日 (日)

「朝焼けのピンネシリ」/ピンネシリとは? 上蔟とは?

  

今日は令和元年10月13日。

  

前投稿に引き続き、本「朝焼けのピンネシリ~

新十津川物語5~」(川村たかし著/偕成社)より。

  

この表現がいいなと思った文章です。☟

  

ことしも新しい春が、たしかにやってきた。

かすみがかかると、夕張山系は野の果てにしりぞいて見える。

西の増毛(ましけ)山塊ものびあがれば山頂に雪はあるが、

平野の土は黒ぐろとぬれている。

〈ピンネの雪が消えれば寝ないでかせぐ〉のが

村のしきたりになっていた。

朝星夜星(あさぼしよぼし)でたがやしつづけなければ、

まきつけにまにあわなかった。

そのうえ、ことしからは水田を一町歩(約1ha)ふやした。

いつもよりいそがしくなることだろう。

(126p)

「野の果てにしりぞいて見える。」

「ものびあがれば山頂に雪はある」

「黒ぐろとぬれている。」

うまいなあ、この文章。

黒々ぬれているのは、雪が解けた状態が目に浮かびます。

「朝星夜星(あさぼしよぼし)でたがやしつづけなければ」

声を出して読みたくなるテンポのいい文章です。

  

ここで疑問が一つ。「ピンネ」とは?

本名にも含まれる「ピンネシリ」とは?

読んでいたら説明があるかなと思ったけど、

わからずに読み終わってしまいました。

見逃したかな?

  

調べます。

またWikipediaにご厄介になりました。

引用します。

  

新十津川町と当別町の境にある標高1100.4mの山である。

  

なるほど、新十津川村(小説の時代)の人たちにとって、

身近な山の名前だったのですね。納得。

さっそく、グーグルアースで迫ります。

グーグルアース ピンネシリと新十津川町

Photo  

当別町から、そして新十津川町からも登れる山だそうです。

クマが怖いけど、複数人でにぎやかに登りたいですね。

いつの日か。

 

 

  

蚕は病気もせず、上蔟(じょうぞく)した。

(139p)

  

なんだ?上蔟って?

前後の文章から想像はついたけど、調べました。

コトバンク

ここに次のように書いてありました。

  

食桑をやめ営繭にかかろうとしている熟蚕を
蔟 (まぶし) に移す作業。
  
 
蔟はどんな入れ物?

 

これがわかる映像がありました。

現在上皇后が上蔟を行っている映像です。

皇后は蚕を飼う仕事をすると聞いていましたが、

素手で蚕を包み、運んでいます。

虫が苦手な方が皇后になると大変だ!


YouTube: 皇后さまが「上蔟」 藁などで作られた網に蚕を移す(18/05/24)

Photo_2

Photo_3

☝ これは藁を使った蔟のようです。

Photo_4

☝ これは回転蔟というもののようです。   

 

いい勉強ができました。

読書をして、動画(テレビ番組)で補いができました。

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