「朝焼けのピンネシリ」/ピンネシリとは? 上蔟とは?
今日は令和元年10月13日。
前投稿に引き続き、本「朝焼けのピンネシリ~
新十津川物語5~」(川村たかし著/偕成社)より。
この表現がいいなと思った文章です。☟
ことしも新しい春が、たしかにやってきた。
かすみがかかると、夕張山系は野の果てにしりぞいて見える。
西の増毛(ましけ)山塊ものびあがれば山頂に雪はあるが、
平野の土は黒ぐろとぬれている。
〈ピンネの雪が消えれば寝ないでかせぐ〉のが
村のしきたりになっていた。
朝星夜星(あさぼしよぼし)でたがやしつづけなければ、
まきつけにまにあわなかった。
そのうえ、ことしからは水田を一町歩(約1ha)ふやした。
いつもよりいそがしくなることだろう。
(126p)
「野の果てにしりぞいて見える。」
「ものびあがれば山頂に雪はある」
「黒ぐろとぬれている。」
うまいなあ、この文章。
黒々ぬれているのは、雪が解けた状態が目に浮かびます。
「朝星夜星(あさぼしよぼし)でたがやしつづけなければ」
声を出して読みたくなるテンポのいい文章です。
ここで疑問が一つ。「ピンネ」とは?
本名にも含まれる「ピンネシリ」とは?
読んでいたら説明があるかなと思ったけど、
わからずに読み終わってしまいました。
見逃したかな?
調べます。
またWikipediaにご厄介になりました。
引用します。
新十津川町と当別町の境にある標高1100.4mの山である。
なるほど、新十津川村(小説の時代)の人たちにとって、
身近な山の名前だったのですね。納得。
さっそく、グーグルアースで迫ります。
当別町から、そして新十津川町からも登れる山だそうです。
クマが怖いけど、複数人でにぎやかに登りたいですね。
いつの日か。
蚕は病気もせず、上蔟(じょうぞく)した。
(139p)
なんだ?上蔟って?
前後の文章から想像はついたけど、調べました。
ここに次のように書いてありました。
これがわかる映像がありました。
現在上皇后が上蔟を行っている映像です。
皇后は蚕を飼う仕事をすると聞いていましたが、
素手で蚕を包み、運んでいます。
虫が苦手な方が皇后になると大変だ!
YouTube: 皇后さまが「上蔟」 藁などで作られた網に蚕を移す(18/05/24)
☝ これは藁を使った蔟のようです。
☝ これは回転蔟というもののようです。
いい勉強ができました。
読書をして、動画(テレビ番組)で補いができました。
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