「世界遺産 ウェールズの運河と奇跡の天空橋」④ 産業革命の技術で造られた水路橋
今日は令和元年9月3日。
前投稿に続きで、8月18日放映の
「世界遺産 空飛ぶ船! 運河と奇跡の天空橋」より、
部分的に聞き書きをしていきます。
今回がラスト。
ナレーター:(スランゴスレン運河を造るのに)最大の難関は、
長さ307メートル、深さ38メートルの谷越えです。
この長さの水路橋を支えるには、高い橋脚がたくさん必要となり、
莫大な費用がかかります。
そこで、革命的な技術が導入されたのです。
石の橋脚の上に、産業革命で生まれた強度の高い鉄を
組み合わせました。
全てを石で造るよりも大幅に軽量化。
橋脚の数を減らすことができたのです。
大きな鉄板を作る技術はまだなかったので、
何枚もの鉄板をつなぎました。
そのための工夫を見ることができます。
ピーター・ウェイクリンさん:橋の側面を見るとわかりますが、
鉄板を隙間なくつなぎ合わせています。
当時はまだ溶接技術がなかったので、
1枚1枚正確に作り、ボルトで締めることで、
きっちりとつないだのです。
ナレーター:鉄板に縁(ふち)をつくり、
縁どうしをボルトで締めます。
ここに水の重さが加わることで、
よりしっかりと、密着する構造でした。
そして・・・
ピーター・ウェイクリンさん:これが200年前、
実際にはめられていたボルトです。
根元にフランネル(毛織物)がついているのが
わかりますか?
これで、より完璧に水漏れを防いだのです。
ナレーター:この地方、伝統の毛織物、フランネルを詰め物にして、
密閉度を強化しました。
高度な技術は、200年たった今も、変わらず機能しています。
建造物をしっかり見ることで、歴史の勉強になるのです。
世界遺産って、そういう意味で重要ですよね。
産業革命の技術で水路橋はできました。
しかし、運河による物資の輸送は、
産業革命で登場した蒸気機関車にしだいに移ってきました。
でも、イギリス人は、レジャーで運河を楽しんでいます。
いい番組でした。
「世界遺産 空飛ぶ船! 運河と奇跡の天空橋」の読み物化完了。
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