銀閣その4/月見第1ステージ 月待山からの月の出
今日は令和元年7月9日。
前日に引き続き、2010年10月9日放映の
「ワンダー×ワンダー 銀閣 幻の”月の御殿”」 より。
番組の後半です。
銀閣は何を楽しむために造られたかという視点です。
銀閣を造ることを命じた足利義政は月をこよなく愛したそうです。
銀閣と月との関係を調べている方です。☟
大森正夫先生。
この先生の発見したことが面白い。
大森先生が銀閣で注目したのは、
建物が向いている方角です。
☝ 銀閣の1階の正面は、庭や池に面した側だと思われます。
それは東を向いています。
東の先には、義政が「月待山(つきまちやま)」と名づけた
山があります。☟
義政の時代に、月待山のどのあたりに月が出たのかを
大森先生は調べました。
年月日を入れると、月や星の軌道がわかるソフト。☟
月見をするのに一番いいのが中秋の名月。
旧暦の9月13日です。
このソフトを使って、1485年~1495年、
11年分の旧暦9月13日の月の出を示したのが下の図。☟
地球の軌道との関係で、同じ日でも月の出は
位置が変わっています。
そして銀閣が造られていた1489年の月の出だけにします。☟
(銀閣は1482年着工。義政は1483年に移り住む。
義政が亡くなったのは1490年1月。
義政は銀閣の完成を見ずに亡くなったと言われる。
1489年の月が選ばれたのは、ほぼ完成した銀閣で
義政が見たであろう月を予想するためと思われる:いっぱい道草)
何と、ちょうど銀閣の真正面から月が出るのです。
大森:正直、僕は、本当に鳥肌が立ちました。
庭を造ろうとしたターゲットとして、
彼(義政)は月をついに手に入れたのだと思います。
(聞き書き)
1489年9月の中秋の名月は、
実際にどのように見えたのか、先ほどのソフトを
駆使して、大森先生が再現してくれました。
まずは、銀閣の1階正面の縁(えん)に座ります。
「第1ステージ 正面からのぼる月の出」を見ます。
(第3ステージまであります)
午後6時頃に山の端からのぼる月を楽しみます。
しかし、20分ほどすると、月はひさしで見えなくなります。
これで月見は終わりではなく、
第2ステージに移ります。
ここはじらして、次の投稿で書きます。
つづく。
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