「リチウムの池」その2/日本はリチウムをチリから多く輸入している
今日は1月11日。
前投稿に引き続き、昨年5月19日に放映された番組
「アーススキャナー宙(そら)からわかる奇景」の
読み物化をしていきます。
最初↑、塩水1リットルに対して2cc程だったリチウムですが、
太陽の光による水分の蒸発によって、
塩水1リットルに対して60cc(30倍!)程になります。↓
こうなるのに、およそ10ヶ月。
水は濃い黄色になり、
含まれていた塩分は白く結晶化されます。↓
しかし、リチウムは水に溶け込んだままです。↓
↑この黄色い液体は、言わばリチウム入りのジュースです。
このジュースを加工工場に運び、
化学的に処理してできあがるのが、
炭酸リチウムという物質。↓
これを原料にして、リチウムイオンバッテリーが作られます。
輸出先は、日本をはじめ世界各地。
世界のリチウムの生産高のグラフを示してくれました。
今回の産地はチリ。
世界の33%を占めます。
そのうちのほとんどが、アタカマ塩湖のリチウム池の生産。
そして日本が輸入しているリチウムはチリからの輸入。
つまり日本製のリチウムを使ったバッテリーは、
今回見た番組で紹介されたリチウムが入っているということです。
次は過去の衛星写真によって、
アタカマ塩湖のリチウムの池が
どのように増えてきたかを示します。
↑ これが現在の様子。
1980年代まで、遡ります。↓
↑ ひとつ池がありますが、それは農業用のカリウムを
生産するための池だそうです。
1990年代になって、リチウムの池が誕生します。↓
リチウムが携帯電話やノートパソコンのバッテリーに
使われるのに合わせて、池が広がってきました。
スマートフォンが世界中に普及し、さらには電気自動車の登場で
ますます需要が高まるリチウム。池は年々増えています。
番組では、この後、「リチウムの池」が近隣住民に及ぼす、
悪影響についても紹介していますが、ここでは割愛。
まだ続く。リチウムのことをもう少し。
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