「新月木」に興味あり
今日は12月3日。
9月20日放映の「絶景にっぽん月の夜」という番組で
興味深いことを紹介していました。
書き留めます。
満月が欠けていき、月がなくなっていく時期を
何よりも大切にしている人がいるそうです。
建築家の岩越松男さん。
岩越さんが出してきたのは月齢カレンダー。
岩越さんが言うには、月が欠けていく26日くらいからが、
「切り旬(きりしゅん)」なのだそうです。
「切り旬」というのは、木を切るのにうってつけの時期。
この「切り旬」に切った木は「新月木(しんげつぼく)」と呼ばれます。
月の力によって、神秘のパワーを宿した木なのだそうです。
一緒に仕事をしている杉浦さんの話
杉浦:虫が入りにくい。香りがいい。
木の色がウマくあがっている。
ナレーターさんの説明
ナレーター:不思議なことに、新月の頃には、
木の養分が根っこの方へ下りていき、
幹は腐りにくくなるそうです。
防腐剤などがなかった時代、新月木は、
日本の木材建築を支える大事な建材でした。
世界最古の木造建築、法隆寺。
ここにも新月木が使われていると言われています。
岩越さんが新月木で建てた住宅を訪れました。
築3年。防腐剤を使っていない梁なら、
割れ始めてもおかしくないそうです。
でもこの住宅は、割れはなく新品の状態。
岩越:家を建てて30年で壊していたら、
山なんか、みんな丸裸になっちゃいますよ。極論でいうとね。
(家を)うまく使い続けるためにには、
新月木で良い木の状態でないとダメなんだ。
ナレーター:長持ちする家は、月のおかげ・・・なのかもしれません。
「新月木」
あの月にはそんな影響力があるのでしょうか?
「新月木」に関するこの文章も内容が面白いです。
一部引用します。
自然界のあらゆるものは太陽と月の影響を受けており、
植物や木も例外ではなく、太陽や月のリズムに影響されていることを、
昔の人は良く知っていて、木を切る時期を選んでいたのだと思います。
日本では良い木材を得るには「木が眠っている」時に
伐採するのが当たり前でした。木が眠るとは、春夏の成長期が終わり、
長い冬が始まる11月、12月のことです。
つまりこの頃の下弦の月から新月に至る1週間程の期間に伐採された木は、
最高の「新月の木」になります。
月のリズムがつくる「新月の木」は、腐らない、反らない、虫がつかない、
火が燃え付かない、室内の空気を浄化し、シックハウスにならない。
そして何百年も使え、日本の山林を回復させることにもなるというのです。
(中略)
オーストリアにも「新月の頃に伐った木は虫がつかないし、長持ちする」
という言い伝えが昔からあったそうです。
近代林業の中では迷信だと無視されていましたが、
エルヴィン・トーマ氏の著書「木とつきあう知恵」の原書が
1996年に出版されると賛否両論の大反響があり、
ドイツではベストセラーになりました。
その後、チューリッヒ大学で研究が行われ、
その内容が正しいと実証されてからは、
ヨーロッパでも「新月の木」を使う動きが広がっています。
(中略)
「月」と「木」はいったいどんな関係があるのでしょうか。
あのヴァイオリンの名器「ストラディバリウス」も
新月の木でつくられていると言います。
世界最古の木造建築として知られている法隆寺も
「闇伐りの木」つまり、「新月の木」を使っていると言います。
美しく塗られた漆の器に使う木には、日本人はことのほか
慎重に木を選んだと考えられます。
神社仏閣のすぐれた木造建築には長い時間を掛けて
木を選んでいます。「一輪の花を見て宇宙を感じる」
日本人の感性が「新月の木」を伝承してきたと言えます。
ね、面白い内容の文章でしょ。
さらにさらに、「NPO法人新月の木国際協会」なる
団体もあるそうです。
こだわってみるといろいろ広がりそうな「新月木」
また新しいテーマに出会いました。
テレビはこういう出会いの場となります。
きっとブログに何度か登場します。きっと。
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