「体験記憶」を利用した「振り返り」
今日は11月1日。
さあ11月だ!
けっこう自分にとって年度の中盤で、毎年「頑張ろう!」と思える月。
いい月にするぞ。(4:51記)
11月のスタートにあたって、まずは書いておこうと思って、
上記の文章を書きました。
現在は仕事から帰宅して、夕食を済ませて午後9時。
今晩のネタは「振り返り」
最近授業案を書いている時に、
「振り返り」を書かせることを記入することが多くなってきました。
当たり前になってきています。
この「振り返り」について、
サークルで疑問に思った先生がおられました。
その先生のレポートの一部を引用します。
「授業のふり返りは、何のために書くんだろう」
おそらく授業者は、1時間の学習で学んだことを、
その子なりに整理して書かせたいんだと思います。
実際、28年度の(T市の)『ひびき 第15号』には、
「ふり返り」について次の記載があります。
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・わかったことから自分の考え(共感、疑問など)を書くと次時へとつながる。
・自分の考えを揺るがした子の意見やその理由を書く。
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「振り返り」には、書く活動を通して子ども自身の学びを明確にする
ねらいがあることわかります。
とすると、林(成之)氏の著書に書かれた体験記憶についての考えを知ると、
「振り返り」についての工夫・改善が浮かんできます。
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記憶として最も強烈なのは体験記憶。
人間の脳は、自分が体験したことを重視し、強く覚えます。
みなさんには、「一度うまくいった方法があると、
もっとよい方法があるという正論を聞いても、
つい自分が成功した方法を信用してしまう」という経験がありませんか。
これは、理論と自分の体験記憶が食い違うと、
脳が体験記憶にしたがって行動したがるためです。
この体験記憶は、勉強に導入するととても効果的です。
導入するための方法の一つは、
勉強したことを自分の言葉で口に出して”実況”すること。
これは、アメリカの大学で取り入れられている方法の応用です。
アメリカでは授業の後、教授が学生にその日勉強した内容を言わせます。
学んだことを自分の口で言うことで、
一つの体験記憶をつくっているわけです。
記憶の科学的アプローチは、「理解し、考え、体験すること」
だと覚えていただくとよいでしょう。
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学んだことを口に出して話すことで体験記憶として
強烈な記憶になるのであれば、どんな工夫・改善が考えられるでしょう。
まずは、学んだことを整理し発表できる子を数名指名していきます。
教室には、すぐに発表できる子はいるものです。
発表を聞くことで、どの子学習したことを整理しやすくなります。
毎回書くことが浮かびにくい子には、大いなるヒントになります。
発表に対して教師が、板書を使ったりコメントや補足説明、
質問などを行ったりすれば、「振り返り」はさらに書きやすくなります。
次は「振り返り」を書かせます。
2~3分もあれば発表を聞いているので書けるでしょう。
最後は、隣同士でペア発表です。
「振り返り」を隣の子に聞いてもらいます。
ここが体験記憶になります。
隣の子に聞いてもらうことで、本時の学習内容が確かな記憶として
残ることになります。
以上は1つの例ですが、子どもの学びが確かになることで、
「振り返り」の読み応えも増します。
「振り返り」の目的が、学びを確かにすることと考えて、
上のような流れを提案してくれました。
体験記憶を利用した「振り返り」はいいなと思います。
「振り返り」
なぜ書かせるのか?
惰性ではなく、考えておかないとなあ。
自分なりの「振り返り」のスタイルを決めておこう。
ここでも道草さんも学んだことの「振り返り」をここに書いているではありませんか。「学んだことを改めて書きとどめる。」これが振り返りと思いますがいかがでしょうか。
投稿: ただいま東部営業所 | 2017年11月 2日 (木) 20:47
ただいま東部営業所さん
おはようございます。
コメントをありがとうございます。
なるほどです。
自分は「勉強になった!」と思ったことを、
「書き留めておこう」と思って書いています。
子どもたちもそう思ってくれたら、
「振り返り」を書くことが苦にならないと思います。
授業の内容の魅力の有無もやっぱり関係あるんだよなあ。
コメントを読んで、こんなことを思いました。
投稿: いっぱい道草 | 2017年11月 3日 (金) 04:17